...中空(なかぞら)のごとき高処に出づ...
泉鏡花 「海神別荘」
...徐々に高処に攀(よ)じ...
伊藤左千夫 「子規と和歌」
...提灯(ちやうちん)を提(さげ)て高処(たかきところ)へ逃(にげ)のぼるは...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...Tut-tut !』私の眼が高処恐怖病患者と同じ怯懦(きょうだ)さで広い博奕場のあちこちへ走った...
谷譲次 「踊る地平線」
...此は社(やしろ)の背(うしろ)で高処だけに諸方から目標(めじるし)になる...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...千七百メートルという高処にあって...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...天下の高処におりて天下の俗を睥睨(へいげい)するが如き人物は...
福沢諭吉 「学問の独立」
...即ち我が精神を自信自重の高処に進めたるものにして...
福沢諭吉 「日本男子論」
...大いに婦人の地位を推(お)してこれを高処に進め...
福沢諭吉 「日本男子論」
...帝室(ていしつ)をば政治社外の高処(こうしょ)に仰(あお)ぎ奉(たてまつ)りて一様(いちよう)にその恩徳(おんとく)に浴(よく)しながら...
福沢諭吉 「瘠我慢の説」
...遥知兄弟登レ高処...
牧野富太郎 「植物記」
...すなわち急ぎ高処に登るべし...
南方熊楠 「十二支考」
...一三九号 五通(二)佐野鍋山除名の『赤旗』号外 五通(三)昭和九年一月二日西山個人署名論文(四)スパイ最高処分ヲ強調セルモノ 五通(五)三十二年テーゼ 三通(六)兵役法違反 二通(七)『赤旗』一三三号百七十号 清党ニ付テ命令ニ付テ 複写鉄の規律(八)袴田里見上申書以上これは書類をお送りするとの話でしたが一先ず...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...これもお分りになるでしょう? 私の場合は大層な大所高処からの見解で...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...この地方では広く高処をさしてウネといったようである...
柳田國男 「地名の研究」
...高処より展望すれば早稲(わせ)まさに熟し晩稲(ばんとう)は花盛(はなざか)りにて水はことごとく落ちて川にあり...
柳田国男 「遠野物語」
...そのすこし前の戦争の時にはこの高処(たかみ)へも陣が張られたと見えて...
山田美妙 「武蔵野」
...汽車は既によほどの高処を走つて居るらしくその白い瀬は草木の茂つた山腹を越えて遥かに下に瞰下(みおろ)されるのである...
若山牧水 「渓をおもふ」
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