...もう一人の男の腹がけの中からは骰子(さい)が二つ取出された...
有島武郎 「カインの末裔」
...墓石(はかいし)に骰子(さいころ)の目まで盛つたのがあつた事だ...
薄田泣菫 「茶話」
...「私は玉の指環があります」二人は双六の骰子(さい)を手にした...
田中貢太郎 「崔書生」
...あの山師たる英雄や勝利者らが戦争と称する投機にかけることを得る骰子(さい)の目ではない...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...偶然の骰子(さいころ)をふることから...
萩原朔太郎 「宿命」
...のどかな顔で双六の骰子を振りながらいろいろと画策していた...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...といいますと?」「丁かい? 半かい?」骰子(さいころ)の目の偶数が丁...
火野葦平 「花と龍」
...骰子はカラカラッと鳴って...
火野葦平 「花と龍」
...一個ずつ嵌(は)めこまれた大きな骰子(さいころ)には...
火野葦平 「花と龍」
...帽子を揺り動かしては中の骰子をころがして二つの骰子の表へ出た数の和を記していき...
平林初之輔 「黒岩涙香のこと」
...この二人に骰子を振らせて...
穂積陳重 「法窓夜話」
...この馬また蹄で地を敲きて嚢中の銭や骰子目(さいのめ)を数え中(あ)て...
南方熊楠 「十二支考」
...カルタを切り骰(さい)をふる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...(b)わたしも昔はカルタや骰(さい)の一六勝負がすきであったが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...骰子(サイコロ)...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...或る日思いがけなく人間の歯の痕跡(あと)の付いた象牙の骰子(さい)の半分割れが出て参りました」「歯型の付いた骰子の片割れ……ふうむ」「さようで……それを見ますと私は他所事ながらドキドキ致しました...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...筒から投げられる骰子(さい)ころの音が...
横光利一 「上海」
...それで、出發する前にみんながそれ等の孔の持場を定めるために、骰子を振つたり、時には見習水夫の帽子のなかで番號を振り出したりするんだ...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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