...もう一人の男の腹がけの中からは骰子(さい)が二つ取出された...
有島武郎 「カインの末裔」
...そのそばに四の目の出た骰子と三の目の出た骰子と二つ描いてあるのもあった...
大杉栄 「日本脱出記」
...墓石(はかいし)に骰子(さいころ)の目まで盛つたのがあつた事だ...
薄田泣菫 「茶話」
...骰子(さい)は彼のほうによっぽど大きな目が出なければ勝てぬようになっている...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...月はひろげた市街地図をうすく青塗りにする僕は白チオクのちいさい残粒コロコロ市街双六の上を転つてゆく白い骰子転し手もない上りもない悲しい骰子月に内臓の赤い花花をみんな食べられてしまうた蜉蝣の悲しいからだに落魄れてしまうた帽子かむつて僕はころがつてゆく軽石の骰子...
仲村渠 「月下市街図」
...のどかな顔で双六の骰子を振りながらいろいろと画策していた...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...二つの骰子が、カラカラッと鳴って静まった...
火野葦平 「花と龍」
...骰子に仕掛けのある道具賽を使っているのかと思った...
火野葦平 「花と龍」
...骰子(さいころ)...
火野葦平 「花と龍」
...二個の骰子は共に六を示した...
穂積陳重 「法窓夜話」
...投ずべきかな君骰子を――の歌でもやつて呉れ...
牧野信一 「真夏の夜の夢」
...骰子を何度も続けて投じた時に現われる各種の組合せは...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...しかし骰子の六が一度出たからといってもう一度それが出てくる蓋然性を確かに増加するものではない...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...くじと骰子(さいころ)とにきめてもらいたくなる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...骰子(さいころ)だのルーレットだのトランプだの将棋だのドミノだのいうものは...
夢野久作 「悪魔祈祷書」
...内部(なか)に錘玉(おもり)の付いたマヤカシ骰子(ざい)と言う事実を存じておりまするのは今の処...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...或る日思いがけなく人間の歯の痕跡(あと)の付いた象牙の骰子(さい)の半分割れが出て参りました」「歯型の付いた骰子の片割れ……ふうむ」「さようで……それを見ますと私は他所事ながらドキドキ致しました...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...お熊さんの振る骰子に疑いをかけて...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
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