...前さがりの庭に立ちそぼつ骨ばった楡(にれ)ととねりこ...
有島武郎 「フランセスの顔」
...骨ばった牝牛を牽いてゆく男や女たちがいる...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...ほんのちょっとだよ」私は妻の骨ばった...
外村繁 「夢幻泡影」
......
中野鈴子 「小林多喜二のお母さん」
...全体に骨ばった感じがし...
中村地平 「南方郵信」
...骨ばった木ぶりが嫌いであったらしい...
額田六福 「解説 趣味を通じての先生」
...その下に骨ばった火山系の山彙が変化の多い形貌で展開し...
野上豊一郎 「エトナ」
...頭のまわりにぼさぼさの白髪をなびかせている骨ばった大女が...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...削竹(そぎたけ)のようにトゲトゲと骨ばった顔をうつむけ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...医者が、患者を診察するような手つきで、しきりと、腕や、肩を、骨ばった指先で、さすったり、もんだりする...
火野葦平 「花と龍」
...骨ばった足でフェンウィックの背中を押すと...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...うん」骨ばった顔を彼の上に持って来て...
本庄陸男 「石狩川」
...日光(ヒ)にてらされたばかりじゃなくはげた頭が妙に熱うなる骨ばった手がひえて身ぶるいが出る事が必ず有ろうナ...
宮本百合子 「葦笛(一幕)」
...「私達はこれから仇うちをされるんだ」二人は老いて骨ばった手をにぎってこんな事を思った...
宮本百合子 「お女郎蜘蛛」
...年は三十一か二であろう、着ながしに無腰という身なりも、痩せて骨ばった、色の黒い顔に険のある眼つきなども、侍というよりまるで渡世人という感じにしかみえない...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...年は四十六歳なのだが、五十以上にも老けてみえる、色の黒い、骨ばった、ごつごつした躯つきで、癇(かん)の強そうな顔をしていた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...その痩身と骨ばった白皙(はくせき)な顔とを...
吉川英治 「八寒道中」
...偉い方?』と女は私の髪を骨ばった指で弄びながら訊いた...
渡辺温 「ああ華族様だよ と私は嘘を吐くのであった」
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