...気が驕(おご)って...
泉鏡花 「薄紅梅」
...貴女にその驕(おごり)と...
泉鏡花 「海神別荘」
...「驕慢」の邦に漂遊して...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...更に驕慢なるこの民族主義に付加するに謬妄なる宗教的意識を以てし...
大隈重信 「永久平和の先決問題」
...貪らざるなり、偽らざるなり、驕らざるなり...
種田山頭火 「旅日記」
...ヂュウスの*息と驕(たか)ぶれるプリアミデース・ヘクトール...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...大隈伯の屡々失敗して飽くまで其の自信を枉げざるは猶ほ献身的宗教家の如し故に伊藤侯は得意の日に驕色あり大隈伯は得失を以て喜憂せず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...何をか彼れの大醇と謂ふや、悪を憎み、冷血を忌むこと人に過ぎ、之れを攻撃するに於て、一歩も借さゞるの熱誠是れなり何をか彼れの美質と謂ふや、常に弱者の味方となりて、驕慢なるもの、権力あるものに抵抗するの侠骨是れなり、彼れが故後藤伯と事毎に衝突したりしも此れが為めにして、伯曾て彼れの強頂を患へ、切りに辞を卑うして彼を招がむとしたるも、彼は啻に伯に屈致せざりしのみならず、益々伯の失徳を追窮して毫も憚る所なかりき余は彼れが果して後藤伯の人物を正解し得たりしや否やを知らず又彼れの後藤攻撃論は、果して精確なる事実に根拠したりしや否を知ること能はずされど彼れの眼中に映じたる後藤伯は、老獪にして野心深く、私利私福を貪りて正義の観念なき奸雄なりしに似たり則ち彼は後藤伯を認めて奸雄の偶像と認めたるが故に、之れを攻撃したるのみ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...彼女の驕慢(きょうまん)と愛情とはしみじみとそそられた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...自分の声はむしろ驕(おご)っていた...
夏目漱石 「行人」
...それが幾らかでもそこもとの立直るちからになって呉れればよいと思って……」少しも驕(おご)ったところのない...
山本周五郎 「日本婦道記」
...その態度の驕慢(きょうまん)さからも...
山本周五郎 「雪の上の霜」
...得意な時にも得意に驕(おご)らず...
吉川英治 「三国志」
...武士たちはしばしば宗教へも揶揄(やゆ)と驕慢(きょうまん)を故意にした...
吉川英治 「私本太平記」
...あのお方一個が狡(ずる)くて驕慢(きょうまん)なわけでもない...
吉川英治 「私本太平記」
...その驕(おご)りをいよいよ誇らすような結果をみてしまったわけである...
吉川英治 「新・水滸伝」
...といっても“驕(おご)る平家”とか“一門栄花”とかいわれた春が...
吉川英治 「随筆 新平家」
...家の家計を負っているのは自分だという生意気な驕(おごり)もあった...
吉川英治 「紋付を着るの記」
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