...されば佐助は当夜枕元へ駈け付けた瞬間(しゅんかん)焼け爛(ただ)れた顔をひと眼見たことは見たけれども正視するに堪(た)えずしてとっさに面を背(そむ)けたので燈明の灯の揺(ゆら)めく蔭に何か人間離れのした怪(あや)しい幻影(げんえい)を見たかのような印象が残っているに過ぎず...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...駈け付けて見ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...西兩國の橋番所に駈け付けると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...駈け付けた分家や親類の人と應對して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お孃樣の大事とばかり夢中になつて八五郎の叔母のところへ駈け付けたのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そこからひと丁場の車坂へ駈け付けます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「朝飯を食はずに駈け付けたのを大層恩に着せるぢやないか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――」「その時一番先に駈け付けたのは?」「源三郎さんとお君さんでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...近所の者が駈け付けて顔を出し...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...早速其のニュウ・ハンプシャア街へ駈け付ける...
牧逸馬 「アリゾナの女虎」
...自動車で駈け付けたのは...
松崎天民 「友人一家の死」
...助けに駈け付けた人々も皆打たれたので...
南方熊楠 「十二支考」
...上猴どもわれ一と駈け付けてこれを争う...
南方熊楠 「十二支考」
...突然側へ駈け付けて...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...先生は取るものも取りあえず直ぐに駈け付けて見ますと...
夢野久作 「白髪小僧」
...その時狂気のようになったお母様が駈け付けまして――「あれ...
夢野久作 「白髪小僧」
...私が自分の名前を思い出したかどうかを問い訊すべく駈け付けて来る……その薄気味のわるいスバシコサと不可解な熱心さ……...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...当代の如何なる名探偵が駈け付けて来ても全然目星(めぼし)の付けようのない犯罪が行える……否...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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