...全部その方へ馳(は)せ集った...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...気忙しそうに階段を馳け降りて来る人を見た...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「黒猫十三」
...私の皿に御馳走を盛るときにはね...
薄田泣菫 「茶話」
...酒をご馳走しよう」――俺はそれまであんなに我慢していたキス(酒)を...
高見順 「いやな感じ」
...今御馳走(ごちそう)を食べたばかりの...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...ところで山の中に似合わしからぬ御馳走が...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...坂に車を転がすような勢(いきおい)で馳(か)け抜けたのは...
夏目漱石 「思い出す事など」
...一杯御馳走した上で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...少(すこ)し用(よう)もあればと馳(は)せ行(ゆ)きて内外(うちと)を見廻(みまは)せば...
一葉女史 「大つごもり」
...八穂……うんとご馳走するんだから...
久生十蘭 「喪服」
...ジャガ芋の湯煮たのを附合せにして肉へ今のソースをかけて出すとちょいとした御馳走になりますよ」小山「それが何ほどかかりましょう」お登和嬢「そうですね...
村井弦斎 「食道楽」
...わたしの愛想によってではなくむしろわたしの家の御馳走によって...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...後(おく)れ馳(ば)せにプラットホームから駈け降りて来るようであるが...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...反絵は日々兵士たちの間を馳け廻っていた...
横光利一 「日輪」
...元の場所へ馳け戻ってみると...
吉川英治 「江戸三国志」
...驚いて馳け寄ると...
吉川英治 「江戸三国志」
...すぐ馳け入って、敵の華雄を打取ってこい」袁紹の命に潘鳳はかしこまって、直ちに乱軍の中へはいって行ったが、間もなく潘鳳もまた、華雄のために討ち取られ、その首は、敵の凱歌の中に、手玉にとられて、敵を歓ばしめているという報らせに、満堂ふたたび興をさまし、戦意も失ってしまったかに見えた...
吉川英治 「三国志」
...春の花よりも諸州から馳(は)せ参じた国々の武士の旗幟(はたのぼり)のほうが多かった...
吉川英治 「私本太平記」
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