...陰影と明暗とに饒かなる精神的價値の世界に與らない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...ただ窓をとおして顔を見あったり饒舌(しゃべ)ったりするだけのことだから...
谷譲次 「踊る地平線」
...そうしてうそで固めたばかばかしい饒舌(じょうぜつ)の中におのずからまた何物かほんとうのものに触れているところがないでもない...
寺田寅彦 「一つの思考実験」
...そのそうぞうしい饒舌(じょうぜつ)は陰鬱な沈黙にかわった...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...それらの物品や人たちの饒舌な懇篤さに馴(な)れてしまった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...野卑饒舌(じょうぜつ)な他の同僚と共通の室で...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...食うことと眠ることと饒舌ること以外に...
豊島与志雄 「庶民生活」
...或は豊饒なる新世界か...
豊島与志雄 「風景」
...八」平次は八五郎の饒舌(ぜうぜつ)を封じて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この達者な饒舌家のはなしが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...今彼処(あそこ)で飲むと彼奴等(きゃつら)が奥に行(いっ)て何か饒舌(しゃべ)るに違いない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...車屋は何だか訳の分らぬ事を隙間もなくベラベラと饒舌(しゃべ)り立って...
二葉亭四迷 「平凡」
...饒舌で、悪戯好きで、皮肉家ぞろひの通人連が寄り集まつて、他人の挙足をとつたり他人を不機嫌にさせたり、冗談らしさに事寄せて他人の弱点を発いたりして、面白がつてゐるかのやうな飲んだくれ連中に反感を持つてゐた...
牧野信一 「山彦の街」
...饒舌るなら拵へずに饒舌りたい...
森林太郎 「混沌」
...ああ馬鹿に饒舌(しゃべ)ったな...
森鴎外 「里芋の芽と不動の目」
...大きな声をしてお前に何か饒舌(しゃべ)っているくせに...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...おまけに前と比べると丸で生れかわったように饒舌娘(おしゃべり)になってしまってね……そうしてそのうちに...
夢野久作 「支那米の袋」
...まだ饒舌り続けている学者の傍で...
横光利一 「馬車」
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