...饑死をするじゃて...
芥川龍之介 「羅生門」
...饑渇に迫られ、犬仲間との交を恋しく思って、時々町に出ると、子供達が石を投げつける...
レオニイド・アンドレイエフ Leonid Andrejew 森鴎外訳 「犬」
...一(ひと)つの穴に落ち合へる酒色と饑餓との民もあり...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...天保の饑饉年(ききんどし)にも...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...されども聖霊彼に告(つげ)ていわく「饑餓を救うは一時の慈善なり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...しかし彼女は寒さと饑えとに対するこの不平等なたたかいに負けた...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「青年に訴う」
...腹が減つても饑(ひも)じう無い顔をしなければならないから...
薄田泣菫 「茶話」
...どうやらこれで水饑饉も助かつたやうだ...
種田山頭火 「其中日記」
...つまり日本人は饑饉で苦んだ事はあるが精神の不安から動搖した事はない...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...わしらはいくら饑饉でも...
中里介山 「大菩薩峠」
...どんな饑饉にでも五穀を食いのばして行けるものでございます...
中里介山 「大菩薩峠」
...私は饑ゑ渇いたやうにこの友達に感謝した...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...君の眼は『ルネッサンス以来の住宅建築術』とか『色彩感覚の教育』とか『近代応用美術におけるルネッサンス』とか『芸術品としての書籍』とか『装幀芸術』とか『芸術への饑餓』とかいう標題にぶつかる...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神の剣」
...(b)スキュティア人は戦争においていよいよ饑餓に迫られると...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...年饑(う)ゆるに及んで部内の田租を免じ婢妾を放ち節倹自ら治む...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...饑饉(ききん)かなにか起こる前兆よ」「ちぇっ...
山本周五郎 「風流太平記」
...いつも饑(ひもじ)いくらいでよしといたほうがいいんだよ...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
...毎日毎日攻撃は繰返され、家は焼かれ、饑餓は迫ったが、しかし彼らはあらゆる平和条件を斥けた...
和辻哲郎 「鎖国」
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