...地震とか辻風(つじかぜ)とか火事とか饑饉とか云う災(わざわい)がつづいて起った...
芥川龍之介 「羅生門」
...この犬は年来主人がなくて饑渇に馴れて居るので...
レオニイド・アンドレイエフ Leonid Andrejew 森鴎外訳 「犬」
...そのすべてが饑(かつ)ゑて死んだ餓鬼の如く痩せ衰へた姿で...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...饑(うえ)てふ敵には勝ちがたく...
巌谷小波 「こがね丸」
...ただちに須(すべから)く死生の間に談笑すべし」と悠然として饑(きかつ)に対せし蘇軾(そしょく)を思え...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...またある父兄は極貧饑に迫る境遇でありながら...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...麺麭をちぎり卵を抄(すく)い……私が饑(う)えを満たしている間...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...饑(うえ)と恥で止め度なく泣きましたが...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「無駄骨」
...俺の饑よ、アヌ、アヌ、驢馬に乗つて逃げろ...
ランボー 富永太郎訳 「饑餓の饗宴」
...粮米(ろうまい)を出してまず饑(う)えをふさぐ仕事にとりかかった...
久生十蘭 「藤九郎の島」
...彼の死後は殊更(ことさら)遺族の饑餓(きが)をも顧(かえり)みず...
福田英子 「妾の半生涯」
...)(兵卒らこの時漸(ようや)く饑餓(きが)を回復し良心の苛責(かしゃく)に勝(た)えず...
宮沢賢治 「饑餓陣営」
...僕は下宿屋や学校の寄宿舎の「まかない」に饑(うえ)を凌(しの)いでいるうちに...
森鴎外 「雁」
...饑饉を絶滅しなければならないという気持が...
柳田国男 「故郷七十年」
...かつて非常な饑饉の年に...
柳田国男 「故郷七十年」
...曰く今朝風日佳、北窓過二新雨一、謝レ客開二吾秩一、山妻来有レ叙、無レ禄須二衆眷一、八口豈独処、輪鞅不レ到レ門、饑寒恐自取、願少退二其鋭一、応接雑二媚一、吾病誰※鍼、吾骨天賦予、不レ然父母国、何必解二珪※一、今而勉齷齪、無三乃欺二君父一、去矣勿レ聒レ我、方与二古人一語、星巌集を読めば彼も亦屡々貧を歌へり...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...殆んど全国的凶作と饑饉(ききん)の例は挙げる煩に耐えないほど多い...
山本周五郎 「新潮記」
...つい近頃ラ・ラビダで饑と疲れとのために死にかけていた男が...
和辻哲郎 「鎖国」
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