...我は恰も消化し難き饌(せん)に向へる心地して...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...ポテト……どうも脇息向の饌(せん)でない...
泉鏡花 「薄紅梅」
...三狐の義が饌なるを知らず...
高木敏雄 「比較神話学」
...又は御饌を賜ふて景風を宣揚す...
イー、エー、ゴルドン 高楠順次郎訳 「弘法大師と景教との關係」
...酒を出して饌(めし)をすすめた...
田中貢太郎 「嬌娜」
...星君が連れた若い人夫が、食饌のあと片付、掃除、何くれとまめ/\しく立働くを、翁は喜ばしげに見やって、声をかけ、感心だと賞(ほ)める...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...持病の起こらぬように用心おしっておっしゃってよ」と「浪さん」は饌(ぜん)を運べる老女を顧みつ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...有酒食先生饌(しゅしあればせんせいにせんす)...
徳冨蘆花 「謀叛論(草稿)」
...日に二度も三度も方丈(ほうじょう)の食饌(しょくせん)に就き候えば如何なる健胃の人にても消化機能に不調を醸(かも)すべく...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...黄梁の饌の出来上るまでに五十年の生活を経験した夢も...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...今次に右『竹譜詳録』の文章とその図とを抄出してみると狸頭竹、一名彈竹、処処ニ之レアリ、江淮ノ間生ズル者高サ一二丈径五六寸、衡湘ノ間ノ者径二尺許、其節ハ下極メテ密ニシテ上漸ク稀ナリ、枝葉繁細、筍ハ庖饌ニ充テ、絶佳ナリ、此筍ノ出ヅル時、若シ近地堅硬或ハ礙磚石ナレバ則チ間ニ遠近ナシ、但シ出ヅベキ処ニ遇ヘバ、即チ土ヲ穿テ出ヅルコト猶ホ狸首ガ隙ヲ鑽(ウガ)チ通透セザル無キガゴトシ、故ニ此名ヲ寓ス、亦高サ一丈許ニ止マル者アリテ下半特ニ枝葉ナク、人家庭院ニ栽植ス、枝葉扶疎、清陰地ニ満チテ殊ニ愛悦スベシ、然レドモ竹身ニ下※ニシテ上細ク、竿大ニシテ葉小ク、図画ニ宜シカラズ、広中ニ出ヅル者ハ筍味佳カラズ、江西及ビ衡湘ノ間、人冬ニ入リ其下、地縫裂スル処ヲ視テ掘リ之レヲ食フ、之レヲ冬筍ト謂ヒ甚ダ美ナリ、留メテ取ラザレバ春ニ至テ亦腐朽シ、別ニ春筍ヲ生ジテ竹ト為ル、福州ノ人謂ツテ麻頭竹ト為ス(漢文)である...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...文学奨励で著名だったマエケナスが驢児を饌用(せんよう)し初めた...
南方熊楠 「十二支考」
...腰と臀(いさらい)を最上饌とし切って十の金銀器に盛るとありて...
南方熊楠 「十二支考」
...五百はために酒饌(しゅぜん)を設けようとして頗(すこぶ)る苦心した...
森鴎外 「渋江抽斎」
...「御饌は食(た)べないのか...
森鴎外 「半日」
...相嘗は相饗(そうきょう)または共饌(きょうせん)も同じ意で...
柳田国男 「海上の道」
...百味の珍饌(ちんせん)あるも...
吉川英治 「三国志」
...神饌の供御(くご)などがあった後...
吉川英治 「平の将門」
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