...我は恰も消化し難き饌(せん)に向へる心地して...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...ポテト……どうも脇息向の饌(せん)でない...
泉鏡花 「薄紅梅」
...持病の起こらぬように用心おしっておっしゃってよ」と「浪さん」は饌(ぜん)を運べる老女を顧みつ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...献饌の儀をしたり...
豊島与志雄 「霊感」
...日に二度も三度も方丈(ほうじょう)の食饌(しょくせん)に就き候えば如何なる健胃の人にても消化機能に不調を醸(かも)すべく...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...誰が食べるもんですか」「そこで充分御饌(ごぜん)も頂戴し...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...黄梁の饌の出来上るまでに五十年の生活を経験した夢も...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...そのあとに八基の御神輿(ごしんよ)、御饌(みけ)、長持...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...客至って饌(せん)を設くればすなわち出で来るは礼なり...
南方熊楠 「十二支考」
...和歌山県の神主の総取締りする人が新聞で公言せしは、神社は正殿、神庫、幣殿、拝殿、着到殿、舞殿、神餐殿、御饌殿、御炊殿、盛殿、斎館、祓殿、祝詞屋(のつとや)、直殿、宿直所、厩屋、権殿、遙拝所の十八建築なければ設備全しと言うべからずとて、いかに神林大いに茂り四辺神さびたる神社を見るも、設備足らずとてこれを滅却す...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...王早く其兒に逢ふて城を固むる法を問はんと自ら出迎へてメを宮中に招き盛饌を供し...
南方熊楠 「人柱の話」
...榛軒をして手を食饌の事に下さしむることがあつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...青魚(さば)の煮肴が上条の夕食の饌(せん)に上(のぼ)ったために...
森鴎外 「雁」
...夕飯(ゆうめし)の饌(ぜん)に附けてあった...
森鴎外 「蛇」
...相嘗は相饗(そうきょう)または共饌(きょうせん)も同じ意で...
柳田国男 「海上の道」
...夕の御饌が嘗であるのに...
柳田国男 「海上の道」
...その用途は次第に食饌(しょくせん)の方に片(かた)より...
柳田国男 「海上の道」
...その点がこの食品の正式の供饌(ぐせん)として...
柳田国男 「木綿以前の事」
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