...こねかえした田の泥濘(どろ)の中にうつむいた饅頭笠(まんじゅうがさ)がいくつとなく並んで見える...
田山花袋 「田舎教師」
...車夫の饅頭笠(まんぢうがさ)が其間(そのあひだ)を縫つて走つて行く...
田山花袋 「父の墓」
...斜めに来る光がこの饅頭笠をかぶった車夫の影法師を乾き切った地面の白い上へうつして...
寺田寅彦 「車」
...上に饅頭笠を被って...
豊島与志雄 「地水火風空」
...露に冷い饅頭笠の石の上を...
豊島与志雄 「地水火風空」
...表門から、往来へ出ると、雨合羽、饅頭笠の人々が、急ぎ足に行き通っていた...
直木三十五 「南国太平記」
...美少年は饅頭笠(まんじゅうがさ)に赤合羽といったような...
中里介山 「大菩薩峠」
...僕のこのみすぼらしい饅頭笠と...
中里介山 「大菩薩峠」
...饅頭笠と云うのか筍笠(たけのこがさ)というのか知らないが...
夏目漱石 「坑夫」
...饅頭笠で夏の朝陽を避けるように...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そのまま急ぎ足に湯島横町へ――そのあとで饅頭笠の小僧は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...深い饅頭笠(まんじゆうがさ)で顏を隱した...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...深い饅頭笠で顔を隠した...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...斑竹(ふちく)の皮の饅頭笠(まんじゅうがさ)に...
吉川英治 「江戸三国志」
...饅頭笠(まんじゅうがさ)のツバを持って顔を隠した...
吉川英治 「剣難女難」
......
若山牧水 「小さな鶯」
...先づ饅頭笠にて汚水を酌(く)み出(いだ)し...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
...人夫に至(いた)りては饅頭笠(まんじうがさ)既(すで)に初日の温泉塲(をんせんば)に於て破(やぶ)れ...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
便利!手書き漢字入力検索