...おん身は餘りに人好(よ)きにはあらずや...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...明治時代の作は「四十餘日」(明治四十三年五月「趣味」掲載)「娘」(明治四十三年十二月「中央公論」掲載)の二つきりであるが...
今井邦子 「水野仙子さんの思ひ出」
...さういふあと程餘計に仲がいゝものよ」と言つて細君は又大きな口をぱくりと開けて笑ふ...
高濱虚子 「俳諧師」
...是は支那の法律を餘程採りましたが...
竹越與三郎 「日本の眞の姿」
...其れから三十分も経って大分餘熱(ほとぼり)のさめた時分に私は起きる...
谷崎潤一郎 「The Affair of Two Watches」
...先生は手紙を貰はれますと初めと終りの餘白を切りとられて適當な扇の地紙形にお切りになりまして一々壽の字をおかきになります...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...まだ先刻まで明日看護婦長の所へ行くものと思つて居たのに同じ列車で此所へ降りようとは餘りに突然であつたといふと彼は電報で知らして置いたのだがといふ...
長塚節 「開業醫」
...おとつゝあ餘計(よけい)仕(し)やう無(な)くなつちやつたんだんべえ」臀(しり)へ釘(くぎ)を(さ)して臺(だい)に乘(の)つて居(ゐ)る手(て)ランプの油煙(ゆえん)がそつちへこつちへ靡(なび)く光(ひかり)の下(もと)に茶碗(ちやわん)を箸(はし)で叩(たゝ)きながら又(また)わあつと騷(さわ)ぎ出(だ)した...
長塚節 「土」
...其他文法に於ける一の語尾の變化に就いて二十餘年間も研究した人がある...
新渡戸稻造 「教育の目的」
...恐ろしく下手な文字を持て餘して親分の平次の方へ手紙を押しやるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...(第四十一圖(だいしじゆういちず))(ニ)土器(どき)と土偶(どぐう)日本(につぽん)の石器時代(せつきじだい)には土器(どき)が餘程(よほど)盛(さか)んに使用(しよう)されてゐましたと見(み)え...
濱田青陵 「博物館」
...まだ取消す餘裕のある間に...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...餘計に目ざめんと努めてゐるかのやうに...
堀辰雄 「色褪せた書簡箋に」
...『まァ今日(けふ)は餘程(よつぽど)奇妙(きめう)な日(ひ)よ!昨日(きのふ)は何(なん)の事(こと)もなかつたんだのに...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...それから餘所の振舞酒にしたたか醉つた時などには...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...餘り長座をするもいかゞと思つて...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...二十年餘にもなるが...
吉川英治 「折々の記」
...そして云ひたさうなことも餘り云はなかつた...
吉川英治 「折々の記」
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