...消えての後も意識の底の國に餘韻永く響く樣な知識と思想と情緒とが欲しい...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...この學校へは餘り顏を出さない私ではあるが...
石川三四郎 「浪」
...年(とし)は六十に餘(あま)る...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...井桁樓のことは餘り口に乘せなかつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...島民は農のみにて生活するに餘りあり...
大町桂月 「沖の小島」
...餘り澤山は勸めぬ方がえゝが...
高濱虚子 「俳諧師」
...私は現在でも歌舞伎の女形よりはあの人形の方に餘計実感を覚えるのであるが...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...餘りに信じられない事實だつた...
南部修太郎 「疑惑」
...何か餘程甘い話がありさうです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一しきりは目に餘ることもありましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...善根を積むより外に餘念のない成瀬屋總右衞門の評判は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...餘程驚いてゐる樣子は隱せません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...餘りに文藝的な」を讀むに及んで...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...昔(むかし)から石器(せつき)には餘(あま)り注意(ちゆうい)する者(もの)がなかつたのであります...
濱田青陵 「博物館」
...餘程(よほど)西(にし)の方(ほう)の國(くに)から出(で)るものに似(に)てゐるところがありますから...
濱田青陵 「博物館」
...三之助よりは丈も高く餘り痩せたる子と思へど...
樋口一葉 「大つごもり」
...その二つのdition の相異をひとつひとつ比較して考へて見る餘裕はないが...
堀辰雄 「「青猫」について」
...初めの方に字餘りの句あるがために後にも字餘りの句を置かねばならぬ場合は屡有之候...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
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