...餓えた時程人の智(かしこ)くなる時はない...
石川啄木 「病院の窓」
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榎南謙一 「無念女工」
...餓えたる私をして堪えざらしめたのは...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...彼は人情に餓えてゐた...
種田山頭火 「行乞記」
...……餓えたる油虫! 彼に人間を観た!夜は雨...
種田山頭火 「其中日記」
...彼等は傷つき且つ餓えながら...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...餓えを感ずることがしばしばあって...
中里介山 「大菩薩峠」
...餓えと渇きとの非常である際に...
中里介山 「大菩薩峠」
...野良狐(のらぎつね)のように餓えかつえてお料理場の油揚の切れっぱしをでも漁(あさ)りに来たかのように聞えて...
中里介山 「大菩薩峠」
...先頭をきった餓えたる犬が...
中里介山 「大菩薩峠」
...餓えるかという二つの道のどちらかを取るようにしいられた...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...菓子は餓えた味覚を麻痺(まひ)させながら舌の上で解けていった...
平林初之輔 「動物園の一夜」
...さらに彼等は餓えるだらう...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...あの餓えた閉め出された男が...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「餓えた人々(習作)」
...職業に餓えて、あの砂埃りのひどい東京の街を痩犬のようにさまよって、哀訴したり嘆願したりしなければならないのは、今から考えてもぞっとするほど解り切った事である...
宮嶋資夫 「恨なき殺人」
...人々は遊んで餓えたいか...
宮本百合子 「現実に立って」
...餓えきつた動物の物凄い浪も二人を前にして遠のいていつた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...金銭は先ず持っていても餓えを満すに足りないというこの大都会の変動のさまも...
横光利一 「旅愁」
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