...身裝を飾るといふ事が出來なくなつたらしく...
泉鏡花 「お花見雜感」
...その外(ほか)にこの手をくっている箇所は嬰児基督(キリスト)の御頭(みあたま)を飾る御光(ごこう)である...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...近ごろよく喫茶店(きっさてん)などの卓上を飾るあの闊葉(かつよう)のゴムの木とは別物である...
寺田寅彦 「試験管」
...そうして物理学者としての最高の栄冠が自然にこの東洋学者の頭上を飾ることになってしまった...
寺田寅彦 「時事雑感」
...春から夏の空を飾るべきものであった...
寺田寅彦 「春六題」
...「愛欲小説」は時代のショウウィンドウを飾る常に新らしき...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...レンズはまた他の特殊の意味において現在の壁を飾るところの光画の役割りを演ずる...
中井正一 「壁」
...飾る心がなくして...
中里介山 「法然行伝」
...蓄音機だのを飾るやら具(そな)えるやらして...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...プロータスは女子が綺羅(きら)を飾るの性癖をもってその天稟(てんぴん)の醜を蔽(おお)うの陋策(ろうさく)にもとづくものとせり...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...彼女は着るものも身を飾るものももたない...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...そもそもわが国王は東方の天主教を保護するの説を唱えて信教の念を飾るといえども...
ヒリモア R. J. Phillimore 柴田昌吉訳 「「ヒリモア」万国公法の内宗教を論ずる章(撮要)」
...枝を折りすぎゆくものは羽搏けよ暴戻の水をかすめて羽搏けよ石をもつて喚び醒ます異象の秋に薄(せま)るもの獣を屠つてただ一撃の非情を生きよ……………………………きみの掌にすぎゆくものは沸々たる血を※きたまへふりかかる兇なる光暉の羽搏きに野生の花を飾るもの血肉を挙げあくまできみの非情を燃えよ……………………………歌声は嗄れた...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...野のなかで行われる饗宴(きょうえん)を飾るためであった...
本庄陸男 「石狩川」
...文学青年と呼ばれる人々はいわば彼等作家たちのまわりに集まり動いて作家たちの身辺を飾るそれぞれの花環を構成していたのであるから...
宮本百合子 「「大人の文学」論の現実性」
...そこであなたの額を月桂冠が飾るなら...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...奉仕せぬ着飾る器は...
柳宗悦 「工藝の道」
...永享の時代を飾るに足る花なのであろう...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
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