...お前の霊魂は飢えていた...
芥川龍之介 「青年と死」
...先生が永らく日本の書物に飢えて居られたことが解りますので私はとても嬉しかったですよ...
内山完造 「魯迅さん」
...飢えの方はもう我慢していたが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...飢えが満たされてから...
中里介山 「大菩薩峠」
...飢え疲れた旅人の後をつける曠野(こうや)の狼のように...
中島敦 「李陵」
...沙漠(さばく)のように渇(かわ)き飢えていたのだ...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...みんなを飢え死にさせてしまったのですからね...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...一時の飢え凌(しの)ぎの用意だったのだろうか...
本庄陸男 「石狩川」
...不具(かたわ)にまで傷づけられた民族の誇りと声なき無数の苦悩を載せる故国の土地!そのお前の土を飢えたお前の子らが若い屈辱と忿懣をこめて嚥み下(くだ)すとき――お前の暖い胸から無理強ひにもぎ取られたお前の子らがうなだれ...
槇村浩 「間島パルチザンの歌」
...飢えに瀕し絶望して英蘭(イングランド)に帰るところを...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...それは半分飢え、絞られながら、働らかされる権利があり、失業させられてよいという意味ではないはずだ...
宮本百合子 「明日をつくる力」
...アレクサンドロスやカエサルが心配や困難を求めた時ほどの飢え渇きをもって...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...他所の飢えたる鼠の群が...
柳田国男 「海上の道」
...そうした怪奇モノに飢えている都会人の心裡がアリアリと裏書きされていた...
夢野久作 「二重心臓」
...その日から食には飢え...
吉川英治 「新書太閤記」
...飢えましょうの」沈黙家の奥田孫太夫(おくだまごだゆう)が...
吉川英治 「べんがら炬燵」
...と母に賺(すか)されて、飢え、寒さ、心細さを怺(こら)えて来たのも、ようやく果てしない事と、幼な心にも覚って来たか、両の腕(かいな)を曲げて顔を埋めこみ、今宵はしゅくしゅく啜(すす)り泣いていた...
吉川英治 「源頼朝」
...一家の負担を一層切なくする飢えをもってゆくだけだろう...
若杉鳥子 「ある遊郭での出来事」
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