...別にわが魂の飢渇(きかつ)を医(い)やすに足るべき神を見出さんとする苦闘は必(かならず)しもヨブに限らない...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...辻川博士は飢えたる狼のように...
海野十三 「地球盗難」
...飢え死するようなことはないだろうね...
太宰治 「畜犬談」
...ばくちをよさずにヤケ酒なんか飲んで女房子供は飢えと寒さにひいひい泣けば...
太宰治 「返事」
...真理よりも獲得に飢えている...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...飢えたような相手の眼に...
夏目漱石 「道草」
...いま私は飢えているのです...
林芙美子 「新版 放浪記」
...心の飢餓によってひきおこされたものだということを知った...
久生十蘭 「黒い手帳」
...飢えに苦しむところまで堕(お)ちて来ると...
本庄陸男 「石狩川」
...その隣国のスウェーデン人は絶対的飢餓に悩んでいた...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...人口に対する窮極的妨げ(食物の不足)は現実の飢饉の場合を除いては決して直接的妨げとはならないということと...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...梵妻は話相手に飢えていた...
水上滝太郎 「果樹」
...往来に――恐らくこれも飢から――斃死(へいし)した駄馬の周囲に蒼蠅のように群がって...
宮本百合子 「アワァビット」
...永く永く何といろいろのことを話したいでしょう! 何とあなたの笑顔を見たいでしょう! 何と「ユリばかばか」と云われたいでしょう! これは私の飢渇です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...これに基づいていわゆる生活の飢餓点は測定せられ...
柳田国男 「木綿以前の事」
...飢えと恐怖にふるえていました...
吉川英治 「江戸三国志」
...飢えておるのか、泣いておるのか」木村隼人佑(はやとのすけ)、浅野日向、小姓組の面々も、秀吉のことばに、初めて広袤(こうぼう)な焦土の中に、その異様なる一群の人間がいることを知り、みな不審そうな眼をこらしていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...寒さと飢とのために殆んど死ぬほどに疲れ...
和辻哲郎 「鎖国」
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