...良平(りょうへい)の家(うち)では蚕に食わせる桑の貯(たくわ)えが足りなかったから...
芥川龍之介 「百合」
...女中(おんな)が焼豆腐ばかり食わせるとか愚痴った...
泉鏡花 「婦系図」
...犬に食わせる犬ビスケットにしても...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...とんぼをつかまえて来たりあき鑵(かん)にいっぱいいなごを取ってはあひるに食わせることを覚えて来た...
寺田寅彦 「沓掛より」
...彼らには伝説や妄想(もうそう)や霊魂や不死や天国や星などを食わせるがよい...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そうして中止するにしても相当のくくりをつけて読者にうっちゃりを食わせるような行き方でないように仕末をつけて止めようではないかもう二三十回の処でたしかその年が終える...
中里介山 「生前身後の事」
...食わせることができねえから...
中里介山 「大菩薩峠」
...時計は十二時近くなったが飯(めし)を食わせる景色はさらにない...
夏目漱石 「草枕」
...「また鱧(はも)を食わせるな...
夏目漱石 「虞美人草」
...蒲鉾(かまぼこ)のつけ焼を食わせるんだが...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...飯を食わせる以外に...
夏目漱石 「道草」
...食わせるのが惜しくてたまらないといった顔だ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...犬か鷲に食わせることで...
久生十蘭 「新西遊記」
...飯を食わせるのも惜しむようにして...
三好十郎 「おりき」
...秋茄子を嫁に食わせるなといった位ですから好い味を持ったものです...
村井弦斎 「食道楽」
...「そうすると文学の本に発売禁止を食わせるのは影を捉(とら)えるようなもので...
森鴎外 「食堂」
...この家はぶっかけを食わせるんだろう」ほかに客が五六人いた...
山本周五郎 「風流太平記」
...「捕虜に食わせる食い物なんて...
横光利一 「夜の靴」
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