...彼は船を乗り越えてざんぶりと海中に飛入り...
海野十三 「地球発狂事件」
...すはやとて両人衣服を脱(ぬぎ)すて水に飛入り泳(およ)ぎよりて光る物を探(さぐ)りみるに...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...外から飛入りの先生だから...
永井荷風 「正宗谷崎両氏の批評に答う」
...飛入りをうながすと...
中里介山 「大菩薩峠」
...三十八「なるほど、今日の近藤勇と、昨日の近藤勇とを比べて見ることしか知らぬやからは、彼が、さも過分の立身出世でもしたかの如く唇を翻す、将来もまた、彼がこの名聞利得(みょうもんりとく)の野心のために――殺人業を請負っているかの如く曲解したがる奴があるが、なるほど、彼は武州府中在の土民で、主人から禄をもらって養われたさむらいという階級の出身でないことは勿論、その表看板の剣術にしてからが、天然理心流の一派の家元といえば武芸流祖録には出ているが、柳生だの、心陰だの、一刀流だのと比べては比較にならぬ田舎剣術、いわばなんらの氏も素姓もないところから、飛入りで、今は徳川直轄の扱い、旗本のいいところ、今日では若年寄の待遇になって、諸侯と同じ威勢で京の天地に風を切っている...
中里介山 「大菩薩峠」
...飛入りの三輪の万七の苛辣(からつ)な調べが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...時々飛入りに手伝に来る職人があつた...
ボレスラーフ、プルース 二葉亭四迷訳 「椋のミハイロ」
...千秋楽だから、色々飛入りあり、「昇給」の一景に、徳山や柳、橋本なんかゞ出る...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...これへゲストの飛入り...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...私は飛入りのやうな感じで...
牧野信一 「〔無題〕」
...飛出し飛入り勝手次第という事にして置くと...
宮武外骨 「一円本流行の害毒と其裏面談」
...そういう村の角力(すもう)に飛入りしては...
柳田国男 「木綿以前の事」
...剣術は飛入り勝手で...
山本笑月 「明治世相百話」
...これが行司役で飛入りの扱いは馴れたもの...
山本笑月 「明治世相百話」
...飛入りは非番巡査や近所の若者...
山本笑月 「明治世相百話」
...飛入りではござるが」と...
吉川英治 「宮本武蔵」
...飛入りを望んで出て断られたあの山伏なのだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...ある俳誌の同人二十数人の団体に飛入りして...
吉野秀雄 「滝しぶき」
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