...飛び込むように病室にはいって見ると...
有島武郎 「或る女」
...氷の崖から海へ飛び込む有樣が...
太宰治 「思ひ出」
...古池や蛙飛び込む水の音...
太宰治 「津軽」
...急いで入(へえ)れ!急いで!」自分も後から飛び込むと...
橘外男 「仁王門」
...有名な「古池やかわず飛び込む水の音」はもちろんであるが「灰汁桶(あくおけ)のしずくやみけりきりぎりす」「芭蕉(ばしょう)野分(のわき)して盥(たらい)に雨を聞く夜かな」「鉄砲の遠音に曇る卯月(うづき)かな」等枚挙すれば限りはない...
寺田寅彦 「映画芸術」
...君が伊藤侯を見損つて政友會に飛び込むだのが誤りであつたと評するものもあるが...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...不忍の池に飛び込むのは變ぢやありませんか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...水の中へ飛び込むと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...水に飛び込む男女を...
長谷川時雨 「モルガンお雪」
...ローリーさんがヨットから海へ飛び込む時間を正確に記録して...
久生十蘭 「キャラコさん」
...川の幅山の高さを色ならぬ色の分けたる四万の闇かな山の蛾が飛び込むので閉めてあつた障子をあけ廊へ出て九月の外気に触れて見た...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...飛び込むのは一寸(ちょっと)こはいくらゐです...
宮沢賢治 「蛙のゴム靴」
...わたしは気が狂い出すと押入へ飛び込むのだが...
横光利一 「馬車」
...衣服をぬぎ捨てゝ急いで湯へ飛び込む...
吉江喬松 「山岳美觀」
...ぽんと中へ飛び込むでしょうが...
吉川英治 「江戸三国志」
...お蝶が川の中へでも飛び込むと思ったのか...
吉川英治 「江戸三国志」
...ところが、その朝、早馬に鞭打って、飛び込むように、城門へ入った一物見のことばは、彼等の予察(よさつ)をまったく覆(くつがえ)したもので、「官兵衛は、昨夜姫路に着きましたが、なぜか姫山の城には入らず、町中の目薬屋、与次右衛門の家に泊り、やがて今朝は、この御着へ向って来るらしい様子に窺(うかが)えます」と、いうのであった...
吉川英治 「黒田如水」
...七百年の伝統を有する末期のシナ禅宗の中に飛び込むとともに...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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