...お里は二十二の夏の初めに飄然(ふらり)と何處からか歸つて來た...
石川啄木 「散文詩」
...雪の飄々(へう/\)翩々(へん/\)たるを観(み)て花に諭(たと)へ玉に比(くら)べ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...飄然(ひょうぜん)と家を出た...
太宰治 「ロマネスク」
...一茶的な飄逸味がある...
種田山頭火 「片隅の幸福」
...無我飄々だ!四十四日ぶりに理髪して八日ぶりに入浴した...
種田山頭火 「其中日記」
...軽装飄然として西行するや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...飄然(ひょうぜん)としてやって来ました...
中里介山 「大菩薩峠」
...表にああして飄々(ひょうひょう)と飛び廻っているのか知ら...
中里介山 「大菩薩峠」
...美人の姿は飄々(ひょうひょう)として池畔(ちはん)をあちらへ遠ざかり行きながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...道也は飄然(ひょうぜん)として越後を去った...
夏目漱石 「野分」
...飄然(へうぜん)と江戸へ歸つて來る外はありませんでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...飄然(へうぜん)として増田屋を去つてしまつたのは一と月ほど後のことでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...歪んだ窓外の飄々としたあのお月様ばかりだ……...
林芙美子 「新版 放浪記」
...それこそ飄然(ひょうぜん)と...
林芙美子 「新版 放浪記」
...むっくりと頭を持ちあげている達磨(だるま)の姿に似た飄然(ひょうぜん)たる峰を見出すであろう...
牧野信一 「ゼーロン」
...飄箪□□((二字分空白))なので...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...狂言作者の竹柴飄蔵が柴垣其文...
山本笑月 「明治世相百話」
...有閑インテリらしい気分と面構(つらがま)えで飄然と往来から這入って来るんですね...
夢野久作 「悪魔祈祷書」
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