...思切りよく飄然(ふらり)と家出をして了つて...
石川啄木 「足跡」
...道灌山以来は「虚子は小生の相続者にもあらず小生は自ら許したるが如く虚子の案内者にもあらず」と飄亭に贈った手紙にある如く...
高浜虚子 「子規居士と余」
...それを火に入れさっしゃい」旅僧はこう云ってお作が礼を云おうとするのも待たないで飄然として往ってしまった...
田中貢太郎 「妖怪記」
...車は一の砲弾(ほうだん)の如く飄(ひゅう)...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...ことりことりと飄逸な足取りで歩いてゆく...
豊島与志雄 「川端柳」
...いつもの姿で飄々乎と出歩き...
豊島与志雄 「絶縁体」
...五百木飄亭氏は最初大阪で医者の試験に及第したが...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...その翌日はまた飄然(ひょうぜん)として...
中里介山 「大菩薩峠」
...飄逸(ひょういつ)なところのない今様(いまよう)仙人ゆえ...
長谷川時雨 「平塚明子(らいてう)」
...また一つには石川先生の飄然とした風格のある講義ぶりにもよつたのである...
堀辰雄 「二三の追憶」
...彼の酒を愛した飄々とした生活...
堀辰雄 「萩原朔太郎」
...次にはかっぽれの活人形(いきにんぎょう)のような飄逸(ひょういつ)な姿で踊りあがり...
牧野信一 「鬼涙村」
...長橋三百丈影偃緑波中人似行天上飄々躡玉虹という江戸名物の川開きに...
正岡容 「圓朝花火」
...半白の頤(あご)ひげをなびかせて飄然と来たり...
山本笑月 「明治世相百話」
...後には大津絵風の飄逸な筆致で...
山本笑月 「明治世相百話」
...飄然(ひょうぜん)と京から姿を隠してしまった...
吉川英治 「剣難女難」
...飄(ひょう)として...
吉川英治 「親鸞」
...相かわらず飄々(ひょうひょう)たる行者の道をさまよっている」「犬は?」と...
吉川英治 「親鸞」
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