...故山の花を後(あと)にして飄然北海の客となつた...
石川啄木 「悲しき思出」
...夜光命(よびかりのみこと)飄然來りて裸男を訪ひ...
大町桂月 「上州沼田より日光へ」
...疾(はや)きこと飄風(ひょうぷう)の如く...
田中貢太郎 「牡丹燈籠 牡丹燈記」
...飄然として清國漫遊の途に上りたる間に...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...飄然として清国漫遊の途に上りたる間に...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...窓紗を排き見れば雨にあらずして雪花飄飄たり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...二人が飄然(ひょうぜん)として...
中里介山 「大菩薩峠」
...この先生が飄逸(ひょういつ)で...
中里介山 「大菩薩峠」
...飄然(へうぜん)と江戸へ歸つて來る外はありませんでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...松風無復点塵飄...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...やることが飄逸でしかも正道からはずれない...
柳田国男 「故郷七十年」
...翁は稀に見る飄逸の名人肌...
山本笑月 「明治世相百話」
...飄(ひょう)として...
吉川英治 「三国志」
...飄(ひょう)として...
吉川英治 「私本太平記」
...また飄然(ひょうぜん)と立ち去ってしもうた...
吉川英治 「新書太閤記」
...飄(ひょう)としてここに旅へ吹かれ出た史進の姿は...
吉川英治 「新・水滸伝」
...なぜならば、愚堂和尚は、数年前に妙心寺を去って、東国から奥羽の方を旅しているとは聞えていたが、至って、飄々たる存在で、時には、主上(しゅじょう)後水尾天皇の御座ちかく召され、清涼の法莚(ほうえん)に、禅を講じているかと思えば、ある日は、弟子僧ひとり連れず、片田舎の道に行き暮れて、夜の一飯に当惑していたりしているといった風な人だからである...
吉川英治 「宮本武蔵」
...飄然――いかにもそういったふうな武蔵の去来だったのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
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