...後の障子が颯と開いて...
石川啄木 「雲は天才である」
...自分は颯と電氣にでも打たれた樣に感じた...
石川啄木 「雲は天才である」
...鳥の腹は颯と血に染まつた...
石川啄木 「散文詩」
...怎やら頭の中の熱が一時に颯と引いた樣で...
石川啄木 「病院の窓」
...ザザーツと怒鳴り散らして颯と退(ひ)く...
石川啄木 「漂泊」
...血の色颯と頬を染めて...
泉鏡花 「紫陽花」
...御堂は颯と松風よりも杉の香檜の香の清々しい森森とした樹立の中に...
泉鏡花 「遺稿」
...颯と寄る浪がしら...
泉鏡花 「浮舟」
...隣の広間の人動揺(ひとどよ)めきが颯と退(ひ)く...
泉鏡花 「歌行燈」
...燭台(しょくだい)の花颯と流るる...
泉鏡花 「歌行燈」
...裸身(はだみ)に颯と白銀(しろがね)を鎧(よろ)ったように二の腕あたり蒼(あお)ずんだ...
泉鏡花 「婦系図」
...一見颯颯とした趣きのあつた芥川のああいつたあまえつ兒のやうなところは...
小穴隆一 「二つの繪」
...劍(つるぎ)を颯と拔きかざし...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...佛眼颯と血走れり...
夏目漱石 「鬼哭寺の一夜」
...取って来てやろうか」圭さんは、いきなり、自分の帽子の上へ蝙蝠傘を重(おも)しに置いて、颯と、薄の中に飛び込んだ...
夏目漱石 「二百十日」
...凡そ一時間も遊んでゐると冷い霧雨が颯と降つて來る...
沼井鐵太郎 「黒岩山を探る」
...その口の中へ颯と吹き込んだ夜嵐に...
久生十蘭 「魔都」
...「折から颯と渡つた風は...
正岡容 「下町歳事記」
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