... 520衆は勇みてトロイアの威力並に叫喚を物ともせずに悠然と立てり――颯々の呼吸より朗に吹きて慘憺の陰雲拂ふ強き風...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...翠(みどり)の梢(こずえ)に颯々(さっさつ)の音を立てゝ居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...川幅一ぱい茶色の水が颯々(さあ/\)と北へ流れて居る...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
...海ぞひの黍畑に何の願ひぞも固き葉の颯々と吹き荒れて二十五の女は真実命を切りたき思ひなり真実死にたき思ひなり...
林芙美子 「蒼馬を見たり」
...けれども亜米利加(アメリカ)人が往来を歩いた靴の儘(まま)で颯々(さっさつ)と上(あが)るから此方(こっち)も麻裏草履でその上に上(あがっ)た...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...颯々(さっさ)と打毀(ぶちこわ)して遣(や)れ...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...内心怖(こ)わ/\表面颯々(さっさ)と出て来て...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...颯々(さっさつ)と御出(おいで)なさい...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...颯々(さっさつ)と人に話して...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...颯々(さつさつ)たる松の声...
吉川英治 「江戸三国志」
...馬いななき衣は颯々(さっさつ)の霧に濡れた...
吉川英治 「三国志」
...江岸いたるところに水寨(すいさい)を構え、周瑜(しゅうゆ)はその中央の地点に位する西山をうしろにとって水陸の総司令部となし、五十里余にわたって陣屋、柵門を構築し、天日の光もさえぎるばかり、翻々颯々、旗幡(きはん)大旆(たいはい)を植えならべた...
吉川英治 「三国志」
...一天の星色次第にあらたまり、水颯々、雲(くも)※々(しゅうしゅう)、ようやく風が立ち始めてきた...
吉川英治 「三国志」
...ついに怒気を発したか、「小僧、一(ひと)ひねりにしてくれん」と、陣列を開かせて、颯々、関平の前にあらわれた...
吉川英治 「三国志」
...途中から颯々(さっさつ)の霧となって飛んだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...颯々(さっさつ)と水中を馳けるが如く一人泳いで先に岸へ着き...
吉川英治 「新・水滸伝」
...颯々(さっさつ)と...
吉川英治 「源頼朝」
...颯々と風の中にゆらいでいた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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