...いわば先天的な要素もあり得るであろうが...
石原純 「日本文化と科学的思想」
...その先天的なもののために...
太宰治 「正義と微笑」
...犬に対する先天的な憎悪と恐怖から発した老獪(ろうかい)な駈け引きにすぎないのであるが...
太宰治 「畜犬談」
...何か先天的な歴史理論であったに反して...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...この先天的な三つの概念の結合であった真の力学が先天的ではなくして経験的であるためには...
戸坂潤 「科学方法論」
...彼に従えばカントによるかの先天的な幾何学なるものは...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...思惟は経験的に与えられたものから経験を要約し経験を先回りする処の原理的なもの(先天的なもの)を引き出し...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...経験から独立した通用性を有つところの先天的な判断であることが出来たのである...
戸坂潤 「辞典」
...そうでない限り主観相互間の便宜的な約束乃至習慣(D・ヒューム)かそれとも先天的な約束(カント)にでも持って行く他はあるまい...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...先天的なものである...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...もつと根本的な・先天的な・或る能力の缺如によるものらしい...
中島敦 「かめれおん日記」
...「一種の先天的な色情狂だというんです...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...この種の表現は元来固定的且(か)つ先天的なもので...
夢野久作 「鼻の表現」
...如何ともなし得ぬ先天的な器量の差は...
吉川英治 「三国志」
...――彼らの先天的な武士軽視には修正しえない何かがあって...
吉川英治 「私本太平記」
...先天的な観念がある...
吉川英治 「新書太閤記」
...先天的なものか後天的なものか...
吉川英治 「宮本武蔵」
...という先天的な不運に...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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