...御堂は颯と松風よりも杉の香檜の香の清々しい森森とした樹立の中に...
泉鏡花 「遺稿」
...颯(さっ)とお化粧(つくり)を直すと...
泉鏡花 「婦系図」
...一団の旅人と颯(さ)っとすれちがった瞬間...
太宰治 「走れメロス」
...コレデ結構」颯子ハタッタ二片ダケシカ食ベナイノニ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...颯子ガ何ノ断リモナシニ勝手ニ東京ヘ立ッタコトヲ知ッタノハ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...颯子夫人はその点によく注意して患者をみだりに興奮させたり...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...河原はなんとなく暗い――涼しい風は颯(さっ)と吹いて来た...
中里介山 「大菩薩峠」
...だが颯爽たる力の籠つたかすれ声で...
牧野信一 「R漁場と都の酒場で」
...慈眼山先生のたんげいすべからざるテノルドラムには正しく颯々と耳を打たれ眼をそばだてずには居られないのだ...
牧野信一 「月評」
...さへぎるものもない廣々として砂原を颯々と歩きはじめた...
牧野信一 「痴日」
...その栄ある颯爽としたブリヽアント・チヤンピオンの姿は...
牧野信一 「バラルダ物語」
...颯つとばかりに荒波の中へ跳び込むやうに身を交して走り出た...
牧野信一 「冬物語」
...颯(さっ)と明るい路上へとびだした...
山本周五郎 「つばくろ」
...――颯爽(さっそう)たるものだな...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...しかも小豆(あずき)長光の一颯(さつ)...
吉川英治 「上杉謙信」
...止めようを伝授しよう」「慥(しか)とか」「念には及ばぬ」「止めてみろ」一颯(さつ)...
吉川英治 「剣の四君子」
...颯々(さっさつ)と...
吉川英治 「新書太閤記」
...颯と急に冴えたような眼を光らし...
吉川英治 「宮本武蔵」
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