...一世の輿論に風馬牛なる...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...もしくはその恩恵に対して風馬牛であるか...
有島武郎 「宣言一つ」
...この時代は文壇的には無関心であって世間の毀誉褒貶(きよほうへん)は全く風馬牛(ふうばぎゅう)であった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...その事にまるで風馬牛(ふうばぎゅう)であったように...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...近頃の世相や風潮にも風馬牛ではない筈である...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...けれど圏内の一員たるかれにどうして全く風馬牛(ふうばぎゅう)たることを得ようぞ...
田山花袋 「蒲団」
...其の内容の余りに吾人の実生活と風馬牛なるの観あるに対して一層吾人の関心せる...
綱島梁川 「国民性と文学」
...ほとんど風馬牛(ふうばぎゅう)だったが...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...彼らにとっては風馬牛であった...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...駒井の説明も風馬牛に聞き流してしまったことだろう...
中里介山 「大菩薩峠」
...白雲はまだ風馬牛(ふうばぎゅう)ではあるが...
中里介山 「大菩薩峠」
...己(おのれ)らの寄り集って拵(こし)らえている全部に対しては風馬牛(ふうばぎゅう)のごとく無頓着(むとんじゃく)であるとは...
夏目漱石 「思い出す事など」
...それを別世界に起る風馬牛の現象のごとくよそに見て...
夏目漱石 「ケーベル先生」
...君があの女と結婚する事は風馬牛(ふうばぎゅう)だ」与次郎は風馬牛という熟字を妙なところへ使った...
夏目漱石 「三四郎」
...詩と散文とが風馬牛(ふうばぎゅう)で...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...風馬牛互に沒交渉と云つて可なる關係に在つたことを示すものと認むべきである...
原勝郎 「日本史上の奧州」
...将(はた)亦(また)風馬牛に遇せらるるか...
牧野富太郎 「植物記」
...儲からないとかということは自分にとっては全くあまりにも風馬牛過ぎる「世界」だった...
正岡容 「小説 圓朝」
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