...先生は何時も私達にお話して下さる時に油がのつておいでになりますと気持ちのいゝ程興奮して社会の腐敗した風教や何かのことについて罵倒なさいました...
伊藤野枝 「S先生に」
...「そ、それでは、どうしたら」「人の亀鑑になる者だ、社会風教上、よろしくない、叩きだせ」「それは、私も、いざとなれば、離縁するなり、なんなりいたしますがいろいろ事情もありまして」「事情じゃなかろう、ほれてるから、踏みつけられても、尻にしかれても、どうすることもできないだろう」半ちゃんがまた口をそえた...
田中貢太郎 「春心」
...また曰く考証学の結果にして此の如くんば則ちこれ風教に害ありと...
津田左右吉 「史論の流行」
...深く心痛の余り西洋へ渡り国々の風教軍備等悉(ことごと)く研究致すべしと修理とも議論に及び候処...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...「日本国民思想に影響を及ぼすことの大きい」点も「社会風教上遺憾」な点も...
戸坂潤 「社会時評」
...すなわち国家風教(ふうきょう)の貴(たっと)き所以(ゆえん)にして...
福沢諭吉 「瘠我慢の説」
...士人社会風教(ふうきょう)の為(た)めに深く悲しむべきところのものなり...
福沢諭吉 「瘠我慢の説」
...日本魂(やまとだましい)の風教上より論じて...
福沢諭吉 「瘠我慢の説」
...士流社会の風教上(ふうきょうじょう)に大切(たいせつ)なることなるべし...
福沢諭吉 「瘠我慢の説」
...この人獣をこういうふうに人気の焦点に祭り上げるのは風教(ふうきょう)に大害あり...
牧逸馬 「女肉を料理する男」
...一滴の酒も嗜むことなく夙に竜巻村小字界隈の風教改革運動に東奔西走して寧日もなき人であります...
牧野信一 「月あかり」
...甚だしく風教を害するに至つたのでその筋に於いてはこの際断乎として彼等の上に厳重なる取締りを行ふことになつた――と誌された記事を読み...
牧野信一 「真夏の朝のひとゝき」
...禮儀典三六、牲理三書圖解、男女初婚今俗人家女之母同入房、以果酒禮壻、而用素帛一幅置之壻袖中謂之交親、壻拜受之、厥明以驗女之貞潔其則有傳示於人者、今江淮多用之、雖士大夫亦有所不能變者蓋淪於塵俗而莫之覺也、其爲可噌甚矣、寧不有於風教乎、とあるが此書の出來た以前に此物の記事は無い物にや)...
南方熊楠 「蓮の花開く音を聽く事」
...風教破壊たる非国家的非社会的の暴挙と云って可なりである次に利己一遍の有象無象が...
宮武外骨 「一円本流行の害毒と其裏面談」
...それこそ風教上よくないね...
柳宗悦 「台湾の民藝について」
...思想や風教や政治向に関係してない限り...
夢野久作 「二重心臓」
...社会風教上その他万事につけて不都合なのであります...
夢野久作 「鼻の表現」
...しかしここで奇怪というのは、三ツ目小僧や南蛮(なんばん)渡りの鳥類の類いが珍らしいという意味ではない、時代の風教、殊に武道の上からみての奇怪至極な見世物小屋...
吉川英治 「剣難女難」
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