...もの言う声も媚(なまめ)かしく傾城町(けいせいまち)の風情がある...
泉鏡花 「浮舟」
...ただ呆(あき)れ果ててぞいたりける風情がある...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...上唇には薄紅く下唇を濃く玉虫色にしたところに何とも言えない床しい風情がある...
上村松園 「京のその頃」
...すでに一個の文人墨客の風情がある...
太宰治 「令嬢アユ」
...椰子(ヤシ)よりも遥かに細くすらりとした檳榔の木立が矗(ちく)として立っている姿は仲々に風情がある...
中島敦 「環礁」
...椰子よりも遙かに細くすらりとした檳榔の木立が矗として立つてゐる姿は仲々に風情がある...
中島敦 「環礁」
...夏よりもずっと風情がある...
中谷宇吉郎 「貝鍋の歌」
...なか/\の風情があるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...こんなに風情があるといいなと思う...
林芙美子 「生活」
...あまり自分を信じないといふやうな適度の柔かい風情があるね...
牧野信一 「毒気」
...少しは風情があるけれども...
牧野富太郎 「植物記」
...多かれ少なかれ何か昔の速記にはこうしたありのままの浮世はなれた風情がある...
正岡容 「我が圓朝研究」
...なかなか風情があるのだが...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...前足をついて迫り来る風情がある...
柳宗悦 「工藝の道」
...降りみ降らずみ定めなきといっても風情がある...
柳田国男 「雪国の春」
...夏なぞはせんだんの樹の蝉時雨(せみしぐれ)の風情があるという...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...ものいえば息も香(か)ぐわしい風情がある...
吉川英治 「新・水滸伝」
...落着いた中に城下町風情がある...
吉川英治 「宮本武蔵」
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