...事務長はしばらく風向きを見計らって立っていたが突然部屋(へや)を出て行った...
有島武郎 「或る女」
...たちまち風向きが變る...
田畑修一郎 「南方」
...風向きが悪いとなると...
徳田秋声 「のらもの」
...妙な風向きになったわい...
中里介山 「大菩薩峠」
...風向きのせいでございましょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...なるほど、武芸も芸には違いないが、あいつらの芸は下町の芸で、デモ倉流盛んな時はデモ倉流、プロ亀派が景気のいい時はプロ亀派、勤王がよければ勤王、佐幕がよければ佐幕で、風向き次第、どっちでも御用をつとめる大道武芸者だから、本当の芸人の中へは加えられねえ、大道芸人の方では、あいつらが大御所面で納まっているけれども、公儀には柳生流というお留流儀(とめりゅうぎ)もあれば、実力第一小野派一刀流という、れっきとしたのがある、木口や金茶の大御所流を入れることは、三下奴(さんしたやっこ)ならば知らぬこと、ビタちゃんとしてはいささか気がさすねえ、なあに、御祐筆(ごゆうひつ)の方へ申し込めば、御祐筆はみんなお人よしぞろいだから、ビタちゃんの言うなりにはなるがね、ビタちゃんの眼鏡の貫禄として、そう安売りはできねえ...
中里介山 「大菩薩峠」
...急にこの国の政界の風向きが変った...
中島敦 「弟子」
...これで風向きが変ったろう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いつか風向きが変つて...
林芙美子 「下町」
...復員してくるとすっかり風向きがかわり...
久生十蘭 「水草」
...風向きは、東から少し北東のほうに変わった...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...おめえだってもう清浄無垢な生(き)娘じゃなかったはずだぜ」少し脅しの風向きが変って来ました...
吉川英治 「江戸三国志」
...風向きも変りましょうから...
吉川英治 「三国志」
...明日の海上の風向きは」船出は高砂ノ湊の予定である...
吉川英治 「私本太平記」
...楠木勢へ風向きをかえてたらしい」天王寺前に立ったとき...
吉川英治 「私本太平記」
...風向きが吹きかわろうともいっています」「もすこし...
吉川英治 「私本太平記」
...――しかも風向きは...
吉川英治 「新書太閤記」
...変な風向きになったな」と...
吉川英治 「新・水滸伝」
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