...今更体面を、顧慮する如きは、姑息(こそく)の見(けん)であると云う...
芥川龍之介 「煙管」
...我等が藝術の製作に際して顧慮することを要するものは固より社會でも民衆でもなくて...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...私は屡(しばしば)私自身に顧慮する以上に外界に顧慮しているからだ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...何も顧慮する処はない...
石川啄木 「札幌」
...彼女に及ぼすであろう心理的影響を顧慮するところから...
谷崎潤一郎 「細雪」
...毫末も顧慮するところがあってはならぬということはいうまでもあるまい...
津田左右吉 「芸術と国民性」
...その敵たるも顧慮する所なく...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...作品や作家にたいするいかなる定評をも顧慮するところなく...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...恐らく誰一人顧慮する者はなかったろう...
豊島与志雄 「地水火風空」
...けれども細君の父の経済状態に関しては別に顧慮する必要のないものとして...
夏目漱石 「道草」
...彼の顧慮する所では勿論ないらしかつた...
平出修 「公判」
...僅少なる我国の大作家の上を顧慮する余裕もなく...
牧野信一 「月評」
...体裁を顧慮することなく...
牧野信一 「木枯の吹くころ」
...少しも顧慮するところがないのである2)...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...尋常の家庭でないという推測を顧慮する...
森鴎外 「渋江抽斎」
...それを顧慮するのも...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...まるで両者の関係を顧慮することなしに置いてある...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...ポルトガルの抗議は顧慮するに当らない...
和辻哲郎 「鎖国」
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