...私は屡(しばしば)私自身に顧慮する以上に外界に顧慮しているからだ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...社会はかくの如き人の動機の如何(いかん)は顧慮することなく...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...何も顧慮する処はない...
石川啄木 「札幌」
...他人の意見を顧慮することによって左右されるものである...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...私の淫蕩の血はそんなことを顧慮する隙(すき)を与えなかったのであった...
谷崎潤一郎 「鍵」
...何故に人々が日本精神を説くに当ってかかる遠い過去の時代をのみ顧慮するかということである...
津田左右吉 「日本精神について」
...一面から見れば両者が往々この弱点を暴露してそれがために生ずる結果の利害を顧慮するいとまがないという事が少なくとも両者に共通な真剣な熱情を表明するのであるかもしれない...
寺田寅彦 「科学者と芸術家」
...宜(よろ)しく顧慮する所なかるべからず」といいしが如き...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...而(しこう)して彼これを以て人を勧めて顧慮する所なきのみならず...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...作品や作家にたいするいかなる定評をも顧慮するところなく...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...顧慮する限りに於て衰褪する底の...
中原中也 「芸術論覚え書」
...当方を顧慮することなく...
牧野信一 「鏡地獄」
...別段堀口達の思惑を顧慮するわけではなかつたが...
牧野信一 「南風譜」
...先日大学を止めて気も心も軽くなり何の顧慮する事もいりませんので...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...その食う必要を顧慮する必要の無い苦楽座が...
三好十郎 「俳優への手紙」
...別に顧慮する所もなく「そうでございますねー...
村井弦斎 「食道楽」
...諸方の言語の同系異系を顧慮することを要する一事なり...
森林太郎 「「言語の起原」附記」
...彼れの使用する機械や労働や資本の価値は顧慮する所なく...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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