...併し顛倒することだけは許されない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...姫は珍らしき再會の顛末(もとすゑ)を媼に説き聞(きか)せつ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...特(とく)に兒童(じどう)が顛倒(てんとう)した石燈籠(いしどうろう)のために生命(せつめい)を失(うしな)つた例(れい)は頗(すこぶ)る多(おほ)い...
今村明恒 「地震の話」
...幸吉の拘引せられた顛末(てんまつ)を語りきかせ...
江戸川乱歩 「鬼」
...荷車を馬の前につけた本末顛倒の格好は美しくもなければ有用でもない...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...顛覆した舟の傍には二三人の人夫の頭が浮いた...
田中貢太郎 「水面に浮んだ女」
...また不思議な顛倒(てんたう)ではないか...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...しかし重要な目の非対称や鼻の曲がりやそれを一々左右顛倒(てんとう)して考えるという事は非常に困難な事である...
寺田寅彦 「自画像」
...母は自分が三沢のために岡田から金を借りた顛末(てんまつ)を聞いて驚いた顔をした...
夏目漱石 「行人」
...余はこれを主客顛倒(てんとう)と評したのである...
夏目漱石 「コンラッドの描きたる自然について」
...またその順序を顛倒(てんとう)して善なるものを自分は嫌い...
新渡戸稲造 「自警録」
...不意の襲撃に顛倒して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そもそもかく成り果てた顛末(てんまつ)を申し述べると...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...顛覆する役目に當つた...
福士幸次郎 「太陽の子」
...ブライドは顛覆した救命艇と一緒に海中に捲き込まれて...
牧逸馬 「運命のSOS」
...酒顛童子はこの国西蒲原郡砂子塚(いさこづか)...
柳田国男 「山の人生」
...食料箱が地上に顛覆したかと思うその瞬間に...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...この速力なら石ころ一つあっても車は顛覆するのだ...
横光利一 「欧洲紀行」
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