...居ても立ってもいられないという顔付で...
海野十三 「不沈軍艦の見本」
...月野博士は非常に喜ばしげな顔付で...
江見水蔭 「月世界跋渉記」
...いかにも緊張した顔付だった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...やがてなんともいひやうのない哀しい顔付をしたとおもふと...
高見順 「かなしみ」
...彼の膨大な体駆と憂鬱などこか獰猛な顔付とには...
豊島与志雄 「狐火」
...混血児そっくりの顔付で手招きしていた...
豊島与志雄 「黒点」
...没表情な硬ばった顔付だった...
豊島与志雄 「子を奪う」
...当然だという顔付で...
豊島与志雄 「猫」
...まだこの辺(へん)をばあちこちと不安な顔付して行交う人たちの口々に...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...責任さえないと云う事が分っておれば謀叛(むほん)の連判状へでも名を書き入れますと云う顔付をする...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...感謝するよ」衣川は亢奮した顔付で清川の手を握った...
浜尾四郎 「正義」
...「ヘー」とモッケな顔付...
二葉亭四迷 「浮雲」
...しかしやがて、だんだん詳細な点に入ってゆき、姿、服装、態度、歩き振り、顔付き、容貌の表情、などの無数の変化を、精密な感興をもって注視するようになった...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「群集の人」
...余の眼のとゞかない彼の時間の余裕が何処かにあるのかしら?)怖ろしく鹿爪らしい顔付をして頻りに何やらを調合してゐる...
牧野信一 「西瓜喰ふ人」
...で少しもそのことに頓着ないやうな顔付をして...
牧野信一 「〔編輯余話〕」
...けぶたげな顔付でみな横向きになってわたくしを遣(や)り過して置いて...
室生犀星 「花桐」
...爺さんはちょっとの間気嫌の悪い顔付きでむっつりと黙りこんでいる...
矢田津世子 「神楽坂」
...途中下車でもしたいような顔付をしているので...
柳田国男 「雪国の春」
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