...而して希臘人が其地利を乱用して却て地を離れ地を忘れたる時、頽廃に帰した...
石川三四郎 「土民生活」
...○雪頽(なだれ)の難(なん)吾が住(すむ)塩沢(しほざは)は下組(したぐみ)六十八ヶ村の郷元(がうもと)なれば...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...今云ふやうに頽廃的な面が十分に書けず...
谷崎潤一郎 「「細雪」回顧」
...絶食○頽廃美十二月八日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...時には廃頽的でさえある問題であるかに見えることは...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...西湖を銭塘江岸へと展開させないところに杭州の頽廃がある...
豊島与志雄 「画舫」
...二人で大に校風の頽廃を論じ合った...
豊島与志雄 「電車停留場」
...彼は自分の頽廃しきった頭脳を何物かに向ってぶっつけたくなっていた...
豊島与志雄 「掠奪せられたる男」
...人倫の廃頽(はいたい)も亦極れりと謂うべきである...
永井荷風 「申訳」
...むしろその知性能力の頽廢を語る證左であるといふことである...
萩原朔太郎 「童話と教育について」
...グミは胡頽子でこそあれ...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...それは衰頽と終焉と消滅との夕栄えにひたされた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...どれだけ物事を手痛く頽廢させてゆくかに...
室生犀星 「渚」
...紀律の頽廃は犬共の相互関係にも同様に影響した...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...スバラシイ加速度で生活状態を頽廃させて行きつつある……という叔父の心理状態がカクテールを入れた魔法瓶の栓を抜く刹那(せつな)の憂鬱を極めた表情を見ただけでも明らかに察しられるのであった...
夢野久作 「鉄鎚」
...千束町に代るべき頽廃気分を作るためであった...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...もとよりこうした頽勢(たいせい)は...
吉川英治 「新書太閤記」
...悲しむべき道義頽廃に陥り...
和辻哲郎 「鎖国」
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