...其勢力は日中に比し衰頽せり...
石川成章 「櫻島噴火の概況」
...頽廃におもむく瞬間の快よい戦慄を...
梅崎春生 「風宴」
...世紀末的な廃頽(はいたい)せる現代に於(おい)て...
海野十三 「省線電車の射撃手」
...雪頽の図(づ)多く方形に从(したが)ふものは...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...私を破れかぶれの廃頽(はいたい)気分から遂に引上げ救い出してくれたのは彼女の純一な愛であった...
高村光太郎 「智恵子の半生」
...どことなく頽(くづ)れて来た容貌がすでに男を惹(ひ)かなくなつただけではなく...
武田麟太郎 「一の酉」
...すこし頽(くず)れて時おり隣の灯の漏れてくる壁の処へ行って顔をぴったりつけて好奇(ものずき)に覗いて見た...
田中貢太郎 「牡丹燈記」
...衰頽(すいたい)と不潔と叫喚と重苦しい空気と...
田山花袋 「一兵卒」
...結局狂った男の殺人剣に斃(たお)れるという陰鬱(いんうつ)な廃頽(はいたい)気分に変態的な刺戟(しげき)があり...
徳田秋声 「縮図」
...彼らが婦人を通じて世界へ注入する物質主義の道徳的頽廃に比べたら...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...即ち廃頽と進歩との現象のあまりに甚しく混雑している今日の大川筋よりも...
永井荷風 「日和下駄」
...近代フランスの頽廃的な傾向を有するある種の新音楽や...
野村胡堂 「楽聖物語」
...淋しい頽廢の怒り...
萩原恭次郎 「純情小曲集」
...中にはもう頽れかかつたのもあると見えて...
北條民雄 「癩を病む青年達」
...風俗常憂頽敗人人左衽拍二其肩一逸居飽食坐終日 飲二此無名野草煙一それで...
穂積陳重 「法窓夜話」
...人類思想の頽廃的傾向がこの中から生み出されて...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...幕末の頽廃的(たいはいてき)な士風に...
吉川英治 「剣の四君子」
...同じやうに衰頽(すゐたい)して來て居る私の家ではなか/\その借金を拂ひもならず...
若山牧水 「姉妹」
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