...彼等が羽生から強行して蓮田附近まで来たのは...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...螢とぶや蓮田の上を一文字螢とぶ里の土橋のくづれよりわれはまた...
大町桂月 「南洲留魂祠」
...金五郎は三河島蓮田の古道具屋小林文平の立場(たてば)へ往って...
田中貢太郎 「偶人物語」
...・近道の近道があるをみなへし・こゝから下りとなる石仏・山の朝風の木が折れてゐる・ほんにうまい水がある注連張つてある・どうやら道をまちがへたらしい牛の糞・住めば住まれる筧の水はあふれる近道近かつた石地蔵尊うらは蓮田で若いめをとで・はだかではだかの子にたたかれてゐる・波音のガソリンタンクの夕日・一切れ一銭といふ水瓜したたる八月十日朝の山を眺めながら朝酒を味はつた...
種田山頭火 「行乞記」
...茄子の煮たの)・かあかあと鳴いたゞけで山の鴉はあえぎのぼる並木にはひでりのほこり・こんなに子供があつてはだかではいまはる・笠へ落葉の秋が来た・なんでもない道がつゞいて曼珠沙華・うらは蓮田できたなくてきやすい宿・旅の夜空がはつきりといなびかりする・ほんとうによい雨が裏藪の明ける音・今日の陽もかたむいたひよろ/\松の木追加・まんぢゆさけさきわたしの寝床はある(帰庵)九月十四日夜中に雨の音をきいた...
種田山頭火 「行乞記」
...夜は親しい集り、黙壺、後藤、池田、蓮田の諸君...
種田山頭火 「其中日記」
...蓮田と共に墨使を討たんことを謀る...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...田舎の広々とした蓮田には及びもつかないが...
豊島与志雄 「蓮」
...向うにぽつりぽつりと真白な花の咲いてる蓮田が見渡された時...
豊島与志雄 「道連」
...紅白の花が可哀さうなほど汚ならしくぎら/″\した蓮田がある...
長谷川時雨 「河風」
...蓮田に潮の逆入は古い/\昔にかへつた――ともいへるが...
長谷川時雨 「河風」
...いまだ美しい蓮田があり...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...夏は町はずれの蓮田へひらく紅白の花の美しさを今も身うちの涼しくなる風情に思い返すことができる...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...もうそれ丈で忽ちぐるりが青田や蓮田の...
正岡容 「吉原百人斬」
...「あのう――白岡(しらおか)はまだよっぽど先でござんしょうか」「まだ四ツ五ツ先ですよ」「大宮からよっぽど先でござんしょうか」「大宮から蓮田...
宮本百合子 「一隅」
...また蓮田でどじょうのめ掘りなどをした...
山本周五郎 「青べか日記」
...刈田も蓮田も水がいっぱいだし...
山本周五郎 「青べか物語」
...蓮田(はすだ)様や関様などと...
吉川英治 「旗岡巡査」
便利!手書き漢字入力検索