...あのあたり、あの空……と思うのに――雲はなくて、蓮田(はすだ)、水田(みずた)、畠を掛けて、むくむくと列を造る、あの雲の峰は、海から湧(わ)いて地平線上を押廻す...
泉鏡花 「瓜の涙」
...南埼玉郡の蓮田にさしかかったとき...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...彼等が羽生から強行して蓮田附近まで来たのは...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...そこで蓮田附近の林へ入って...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...小郡には蓮田が多い...
種田山頭火 「行乞記」
...夜は親しい集り、黙壺、後藤、池田、蓮田の諸君...
種田山頭火 「其中日記」
...田舎の広々とした蓮田には及びもつかないが...
豊島与志雄 「蓮」
...盛んに繁茂してる蓮田を見ると...
豊島与志雄 「蓮」
...向うにぽつりぽつりと真白な花の咲いてる蓮田が見渡された時...
豊島与志雄 「道連」
...彼方此方(かなたこなた)に浮んだ蓮田(はすだ)の蓮の花は青田の天鵞絨(ビロウド)に紅白の刺繍(ぬいとり)をなし打戦(うちそよ)ぐ稲葉の風につれて得(え)もいわれぬ香気を送って来る...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...紅白の花が可哀さうなほど汚ならしくぎら/″\した蓮田がある...
長谷川時雨 「河風」
...いまだ美しい蓮田があり...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...夏は町はずれの蓮田へひらく紅白の花の美しさを今も身うちの涼しくなる風情に思い返すことができる...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...もうそれ丈で忽ちぐるりが青田や蓮田の...
正岡容 「吉原百人斬」
...「あのう――白岡(しらおか)はまだよっぽど先でござんしょうか」「まだ四ツ五ツ先ですよ」「大宮からよっぽど先でござんしょうか」「大宮から蓮田...
宮本百合子 「一隅」
...遠く所々の蓮田で農夫が蓮根を掘っていた...
山本周五郎 「青べか日記」
...また蓮田でどじょうのめ掘りなどをした...
山本周五郎 「青べか日記」
...刈田も蓮田も水がいっぱいだし...
山本周五郎 「青べか物語」
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