...頻りに心にもない戲談を云つたが...
石川啄木 「菊池君」
...昨晩(ゆうべ)頻りに...
石川啄木 「菊池君」
...あたりを頻りにながめてゐたが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...契月氏は頻りとスケツチを取りに大阪の方へ出かけて来た...
薄田泣菫 「茶話」
...大地主さんはブリストルで頻りに奔走していた...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...宙外(ちゅうがい)諸君と共に早稲田の専門学校に在って頻りに「運命」とか「人生」とかいう事を口にしていたので...
高浜虚子 「子規居士と余」
...少年のジェリーの方は頻りにぱちぱち瞬きしている眼で父親やフリート街の他のあらゆるものをきょろきょろと気をつけているという...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...試に彼が黒田内閣の時代に於ける出処を見よ彼は条約改正に反対するが為に一の機関新聞を起して頻りに大隈攻撃を事とせしめ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...獨斷の學問の尊いことを頻りに主張してゐる...
内藤湖南 「章學誠の史學」
...その頃はその兩三年以來頻りに上京して悠遊したことであつたのだから...
長塚節 「竹の里人〔二〕」
...どこへ行つて居るんだつて頻りに聞いた相ですよ」おいよさんは淋しく笑つた...
長塚節 「隣室の客」
...頻りと私に手紙をよこしまして...
浜尾四郎 「死者の権利」
...企画すること頻りである...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...俳句が頻りに浮んで来るので...
正岡子規 「墨汁一滴」
...頻りに何か頼んで居る...
宮本百合子 「或日」
...頻りにお気にかけておられしゆえ...
吉川英治 「私本太平記」
...はやく書け」「はっ」祐筆(ゆうひつ)の大村由己は、今、秀吉の口述をうけて、一書を代筆していたが、ふと、醍醐(だいご)という文字をどわすれして、頻りと、筆の穂を噛みつつ思い出そうとしていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...早く来いっ」と、頻りに、後から来る郎党を呼びぬいていた...
吉川英治 「新書太閤記」
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