...お松は頻りに辞退したのを...
伊藤左千夫 「守の家」
...その鵜崎氏がある時国民党の本部で蟹のやうに頻りと泡を吹いてゐた事があつた...
薄田泣菫 「茶話」
...頻りに竿を突っ込んで...
橘外男 「棚田裁判長の怪死」
...何か頻りと声高に説明して居る...
谷崎潤一郎 「少年」
...頻りに帰国の不可能を主張した...
田山花袋 「蒲団」
...竹生島の棧橋に上陸するとともに頻りに生欠伸が連發して頭が痛み...
近松秋江 「湖光島影」
...頻りに紙で痰を拭っている...
外村繁 「落日の光景」
...同行の者が頻りにそれを慰めている...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...呑氣なにも程があるといつて道者等が頻りに呟いて居る...
長塚節 「鉛筆日抄」
...頻りに知りたかったのでしたが...
浜尾四郎 「死者の権利」
...安達氏北條氏と結びて頻りに名門右族を芟除す...
原勝郎 「吾妻鏡の性質及其史料としての價値」
...我が意を得たりとばかりに頻りにうなずくばかりで...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...この年の秋の頃に鶸の雌が一羽来て頻りに籠のぐるりを飛んで居たのがあったので...
正岡子規 「病牀苦語」
...頻りとこっちを振向いていた...
吉川英治 「私本太平記」
...頻りと話しかけたり笑ったりしている...
吉川英治 「新書太閤記」
...すると主人も頻りに「題は何でもよい...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...――今年も私は頻りとその女性のことが思い出されてならなかった...
若杉鳥子 「独り旅」
...櫟の枝や葉で葺いた小屋からは頻りにそれが漏り始めたが...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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