...悠然として頭顱を源家の呉児に贈るを見る...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...意外(いがい)にもすっかり頭顱(あたま)を丸(まる)めて居(お)りました...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...前面にウヨウヨする無數の頭顱と...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...『祖父さんの頭顱には怎して毛がないの?』『年を老ると...
石川啄木 「散文詩」
...――頭顱(あたま)が上半分欠けて...
大阪圭吉 「とむらい機関車」
...苔蘚(こけ)の生えた坊主の頭顱(あたま)のような墓石(はか)は泣くように見られた...
田山花袋 「田舎教師」
...肥った妻と自分に似て頭顱ばかり大きく発達した女の兒と蒼白い顔をした自分とが暗い寒い一間で寒さと飢えとに戦えていた...
田山花袋 「トコヨゴヨミ」
...禿(は)げた頭顱(あたま)の皮膚に汚い斑点(まだら)が出来ており...
徳田秋声 「足迹」
...お庄は爛(ただ)れた頭顱(あたま)を見てから...
徳田秋声 「足迹」
...痺(しび)れたような重い頭顱(あたま)を動かした...
徳田秋声 「足迹」
...青柳は頭顱(あたま)の地がやや薄く透けてみえ...
徳田秋声 「あらくれ」
...疳癪(かんしゃく)まぎれに頭顱(あたま)を振たくったとみえて...
徳田秋声 「あらくれ」
...昨日の晩から頭顱(あたま)が痛いといってお島はその日一日充血したような目をして寝ていた...
徳田秋声 「あらくれ」
...頭顱(あたま)の地が透けて見えるようになったわ...
徳田秋声 「爛」
...以前はお増などより髪の多かった頭顱(あたま)の地がめっきりすけて来たことが...
徳田秋声 「爛」
...自由黨は亦百頭顱に近かき代議士を包有すと雖も...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...彼れは斯くの如き抱負と熱心とを以て帝国議会に入れり其言動豈尋常一様なるを得むや議会を傍聴する者は、必ず先づ異色ある一代議士を議場に目撃せむ此代議士は、常に黒紋付の羽織に純白の太紐を結び、折目正しき仙台平の袴を着けて、意気悠揚として壇に登るを例となす是れ衆議院の名物尾崎学堂なり人は未だ其発言を聞かざるに、先づ其態度の荘重なるに喫驚し、以為らく未来の立憲大臣たるものゝ態度正に爾かく荘重なるべしと其一たび口を開くや、議論堂々として常に高処を占め、大局に居り、其眼中復た区々の小是非小問題なきものゝ如し然り唯だ百姓議論、地方問題を以て終始囂然たる現時の衆議院に在ては、学堂の演説の如きは、実に未来大臣の準備演説ともいふ可き名誉を要求し得るものなり試に見よ、三百の頭顱中、其伎倆彼れに優るもの必ずしも之れなきに非らじ而も学堂の如く功名心に富み、学堂の如く大臣学を専攻するものありや否やありと雖も恐らくは極めて少し是れ学堂の漸く頭角を現はすに至れる所以なり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...せめて御賓頭顱(おびんずる)でも撫(な)でて行こうかと思ったが...
夏目漱石 「彼岸過迄」
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