...右の頬片を板敷にベタリと附けて...
石川啄木 「赤痢」
...立てた襟が軟かく頬をくすぐった...
梅崎春生 「蜆」
...頬にもくれないの色がさして来た...
海野十三 「火星兵団」
...頬には赤みがさしていた...
豊島与志雄 「坂田の場合」
...へんに皮膚の薄い頬が緊張して微笑の影さえ示さず...
豊島与志雄 「非情の愛」
...此時兎に角金鍔の一つ二つを頬張つて見る...
長塚節 「旅行に就いて」
...頬を赤くして嬉しさうな溶けさうな顔をする...
中谷宇吉郎 「『団栗』のことなど」
...一人の男は頬骨(ほおぼね)の一点と...
夏目漱石 「坑夫」
...ぽうと頬(ほゝ)を薄赤くした...
夏目漱石 「それから」
...主人は頬をふくらまして朝日の煙を吹き出しながらちょっと横を向いた...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...豊かな頬を綻(ほころ)ばせて...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...またも黒く痩せた頬を...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私は頬に押し当てた...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...涼しさうな眼なざしをした頬かむりの女もゐた...
原民喜 「小さな村」
...深い憂色を浮かべて深く俯向けた頬は...
久生十蘭 「魔都」
...頬膨らました萬朝が急に後から肩を叩いた...
正岡容 「小説 圓朝」
...窶(やつ)れた頬に触れるのだ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...入日(いりひ)の後(のち)に見る如(ごと)きうすくれなゐを頬(ほ)に残し...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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