...問題は頗る簡単だ...
石川啄木 「鳥影」
...其の人の感情を動す頗る優劣ありと言(いわ)んとす...
宇田川文海 「松の操美人の生埋」
...其の問題を解決し得たときには頗る愉快に感ずる...
丘浅次郎 「理科教育の根底」
...107P.95注意事項【3】要するにその點は一向心配はございません;さてその事業は頗る不利なやうに見えた...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...六号活字などを以て漱石を非難攻撃などというのは頗る軽重の標準を失しているではありませんか...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...十五日、丁酉、晴、和卿を御所に召して、御対面有り、和卿三反拝し奉り、頗る涕泣す、将軍家其礼を憚り給ふの処、和卿申して云ふ、貴客は、昔宋朝医王山の長老たり、時に吾其門弟に列すと云々、此事、去る建暦元年六月三日丑剋、将軍家御寝の際、高僧一人御夢の中に入りて、此趣を告げ奉る、而して御夢想の事、敢て以て御詞を出されざるの処、六ヶ年に及びて、忽ち以て和卿の申状に符合す、仍つて御信仰の外他事無しと云々...
太宰治 「右大臣実朝」
...形勢頗る危殆(きたい)であった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...聲を發する毎に臍凹み頭腦は腫張して頗る畸形なりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...頗る伯と意気投合したりし如しと雖も...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...頗る御機嫌顔になられて...
内藤鳴雪 「鳴雪句集」
...薩摩人はいい合わしたように他藩人に対すれば頗る温和に接して少しも圧迫することなく...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...それを借覧することが出来るので頗る都合がよかった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...これを意味づけることは頗る趣を異にしている...
長岡半太郎 「アインシュタイン博士のこと」
...頗る冷たいものだつた...
二葉亭四迷 「嫉妬する夫の手記」
...入りは満員で頗るいゝ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...展望車の感じ頗るよく...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...何も何処が先にはつきりとするわけではありませんけれど……」などと頗るとり済した口調で...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...五百は頗る早く西洋の学術に注意した...
森鴎外 「渋江抽斎」
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