...わたしなんぞは死ぬる事は頗る平気です...
アルチバシェッフ・ミハイル・ペトローヴィチ Artsybashev Mikhail Petrovich 森林太郎訳 「死」
...号外磁石収縮し始む原因頗る不明なれども対内経済破綻に依る脱獄事件に関聯する所多々有りと見ゆ...
李箱 「出版法」
...星学などと同じく工業とは頗る縁遠きものと一般に認められ居たり...
池田菊苗 「「味の素」発明の動機」
...其の他の證據に徴して頗る明瞭なる所とす...
石川啄木 「日本無政府主義者陰謀事件經過及び附帶現象」
...頗る面白く感じた...
丘浅次郎 「落第と退校」
...一身は大に平均を失うて起居動作には頗る困難を覚ゆるのみならず...
関寛 「関牧塲創業記事」
...頗る過分と謂ひつ可きか...
太宰治 「右大臣実朝」
...剣山の隠者とでも称すべき頗る温和な性格の鬼なのである...
太宰治 「お伽草紙」
...此理(このり)を知らざる者は海を距(さ)る事遠き所に於て鹹水貝殼の積聚(せきしう)するを見れば頗る奇異(きゐ)の思ひを作すべし...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...是れ自由党に在ては頗る困難なりと雖も...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...頗る其結果を誤謬に導き易き原因なりとす...
内藤湖南 「日本の肖像畫と鎌倉時代」
...世間では頗る受けたが...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...此宿はまだ建築して間もないと見えて木柱から疊から頗る清潔で心持がよい...
長塚節 「佐渡が島」
...それは頗る大した増大なのだが...
中原中也 「心理的と個性的」
...寄りたかるテュロたちの一人一人に突っかかって行くのが頗る獰猛だった...
野上豊一郎 「闘牛」
...頗る穏当であるから...
穂積陳重 「法窓夜話」
...共鳴したりする人も又頗る多いように見受けられます...
夢野久作 「鼻の表現」
...頗る行楽気分な家族づれだった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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