...頗る安堵せるものの如し...
芥川龍之介 「河童」
...近來表面頗る謹愼の状ありしは事實なるも...
石川啄木 「日本無政府主義者陰謀事件經過及び附帶現象」
...昔から山門に住ったものは石川五右衛門と俺の外にはあるまいと頗る得意になっていた...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...十日ほども経(た)ってから私の許(とこ)へ頗る厄介な提議を持込んで来た...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...三日には大勢あつまり頗る盛会に候...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...同氏は一通り内容を見て頗る共鳴され...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...自由黨にも亦頗る多かりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...識慮頗る暗昧にして確然たる定見なき人なり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...趣味が實際に現はれたる事實を考察する時は頗る心細さを感ずることがある...
内藤湖南 「日本文化とは何ぞや(其一)」
...旧藩の事蹟を調べる時もこの焼失のため頗る不便を感じた...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...初対面頗る感じよし...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...勝ってると頗る面白し...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...四千年の古代にバビロンの開化が既に頗る進歩しておったことは...
穂積陳重 「法窓夜話」
...何より町中のおもひもかけないところ/″\に桜欅その他の大樹の聳え立ち武蔵野の日の名残りを示してゐることが頗る私を喜ばせたが...
正岡容 「巣鴨菊」
...頗るいい...
正岡容 「東京万花鏡」
...余の頗る幸甚とするところである...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...五百は頗る早く西洋の学術に注意した...
森鴎外 「渋江抽斎」
...それにこういう性分は不完全や弱体に頗る近いもので...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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