...二つや三つなら未だしもの事...
石川啄木 「菊池君」
...『未だし』と云へば...
大町桂月 「白河の七日」
...また未だしなかったようにも考えられる...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...それを真の完成品と称することは未だしである...
藤島武二 「画室の言葉」
...白(ブランク)ならば未だしも救はれる...
牧野信一 「明るく・暗く」
...」「あなたのお迎ひは駄目!」母が云ふのだつたら未だしも彼は好かつたが...
牧野信一 「熱海へ」
...――随分と思ひ切つた悪計なども現れて「質屋へ用達中」とか「流連中(いつづけちう)」とかは未だしもであつたが...
牧野信一 「女に臆病な男」
...無台の合戦は未だしきりに続けられてゐたが...
牧野信一 「蚊」
...鼬は黄昏時だけであるさうだから未だしも始末が好いが...
牧野信一 「鵞鳥の家」
...未だしゆんじゆんしてゐた...
牧野信一 「ゾイラス」
...九郎の小説を未だしも認めてゐたのであるが...
牧野信一 「ゾイラス」
...――牧野を槙野と書いたのは未だしもで...
牧野信一 「月あかり」
...吾家の部屋で朗らかな彼等の音頭を聞いてゐる方が未だしも救かる気がして...
牧野信一 「毒気」
...馬鹿なら馬鹿で未だしも仕末が好いが...
牧野信一 「夏ちかきころ」
...未だしも照子の心を操り人形のやうに弄んでやることの方が余程興味のあることだつた...
牧野信一 「妄想患者」
...急々一書を裁し候(そうろう)昨夜は数々の御厚遇大謝大謝然(しか)るに今朝承及候(うけたまわりそうら)えばかの舞妓春どの夜前小石川南海寺にて変死を遂げ候趣き驚き入り候右御伝聞未だしきやと存じ候えばお知らせ申候……...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...「念を押すところが未だしも愛すべきですね...
「一本の花」
...桑の匂ひは未だしもだが...
横瀬夜雨 「花守」
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