...主筆なら未だしも...
石川啄木 「菊池君」
...『未だし』と云へば...
大町桂月 「白河の七日」
...未だしも裸で居る方が遥に美しい...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...そは未だしと乙は曰ひ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...また未だしなかったようにも考えられる...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...それを真の完成品と称することは未だしである...
藤島武二 「画室の言葉」
...」「あなたのお迎ひは駄目!」母が云ふのだつたら未だしも彼は好かつたが...
牧野信一 「熱海へ」
...――随分と思ひ切つた悪計なども現れて「質屋へ用達中」とか「流連中(いつづけちう)」とかは未だしもであつたが...
牧野信一 「女に臆病な男」
...無台の合戦は未だしきりに続けられてゐたが...
牧野信一 「蚊」
...一人で未だしも救かつたなんて阿父さんは云つたことがあるわよ...
牧野信一 「蔭ひなた」
...鼬は黄昏時だけであるさうだから未だしも始末が好いが...
牧野信一 「鵞鳥の家」
...未だしもだけれど...
牧野信一 「新興芸術派に就いての雑談」
...九郎の小説を未だしも認めてゐたのであるが...
牧野信一 「ゾイラス」
...――牧野を槙野と書いたのは未だしもで...
牧野信一 「月あかり」
...それよりは未だしもこの拷問に堪へる方が甲斐があるといふ風な怪しからぬ我慢強さが...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...吾家の部屋で朗らかな彼等の音頭を聞いてゐる方が未だしも救かる気がして...
牧野信一 「毒気」
...馬鹿なら馬鹿で未だしも仕末が好いが...
牧野信一 「夏ちかきころ」
...誰かゞ此処に住むんなら未だしもだけれど...
牧野信一 「雪景色」
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