...鶴吉は人力車に頓着なく姉の家に駈けつけて様子を聞くと...
有島武郎 「お末の死」
...あいつはそんなことに頓着なく...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...畢竟(ひつきやう)大洞のやうな先生が虚誕(うそ)の共喰(ともぐひ)をしてゐるので人名地名の発音の間違どころか飛んでもない見当違ひを一向御頓着なく見て来たやうな虚誕を書く...
内田魯庵 「犬物語」
...池田氏のはそんな事には頓着なく...
薄田泣菫 「茶話」
...秋山氏は口のなかの蠅などは頓着なく...
薄田泣菫 「茶話」
...梨子の花は其等に頓着なく浮織りになつて遠く彼方に続いて居る...
高浜虚子 「斑鳩物語」
...夜叉はそんなことには頓着なく...
田中貢太郎 「令狐生冥夢録」
...叔母さんは一切頓着なく...
豊島与志雄 「窓にさす影」
...足をバタバタしているのに頓着なく...
中里介山 「大菩薩峠」
...人家の災難と無災難とに頓着なく...
中里介山 「大菩薩峠」
...あたしはそんなことには頓着なく...
久生十蘭 「キャラコさん」
...コン吉の狼狽には頓着なく筏は己(おの)が好むにまかせてなおも自在に漂ってゆく...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...照子は此方などには頓着なく徐ろに歩を速めながら...
牧野信一 「妄想患者」
...頓着なく徐ろに煙草の煙りを吹しながら悠々と歩いてゐた...
牧野信一 「妄想患者」
...父の所思(おもはく)に頓着なくドシ/\繪畫の研究に取懸(とりかゝ)つた...
三島霜川 「平民の娘」
...ここでは女の子も男の子のやうに活溌であり男の子も女の子のやうにしとやかでありもとより芝生に落ちる鳥影などには頓着なくまた私の顔は知つてゐても私の名前は知つてゐない...
三好達治 「測量船拾遺」
...私のそうした気持ちに頓着なく...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...しかし正木博士は私のそうした気持ちに頓着なく...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
便利!手書き漢字入力検索