...いく分か眉をしかめながら『何んですそんな頓狂な声を出して...
伊藤野枝 「内気な娘とお転婆娘」
...そこへ梯子段をミシミシいわせて上って来た下宿の女将(おかみ)が頓狂な声を張りあげた...
海野十三 「科学者と夜店商人」
...頓狂な声を立てた...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...何ですって?」恒川氏の頓狂な叫び声...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...頓狂な調子で云った...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...をりをり頓狂な聲を出してそこらをきよろきよろ見まはしてゐる...
薄田泣菫 「飛鳥寺」
...頓狂な駄洒落やを巧みに織りこむことにかけてもすこぶる心得たものであった...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...わざと頓狂な声を出して...
豊島与志雄 「人の国」
...「いよう!そっくり!」と丸山勇仙が頓狂な声を揚げました...
中里介山 「大菩薩峠」
...相変らず頓狂な声を入口から張上げるのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...誰かが頓狂な喚きを発してゐる...
原民喜 「廃墟から」
...と頓狂な声をあげたので...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...頓狂な声で叫び立てると...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...熱心に試験管をいじっていた阿部医学士がひとりで頓狂な叫びをあげた...
平林初之輔 「人造人間」
...切りと女中を相手に頓狂な声を挙げて...
牧野信一 「病状」
...苦悶のために全身を芋虫のやうに伸縮させてゐる堀田ラフトを掻き抱いたまゝ頓狂な悲鳴を挙げた...
牧野信一 「街角」
...」田原は頓狂な形をしておみつを拜みながら...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...」と頓狂なのが答えて来た...
横光利一 「欧洲紀行」
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