...頓に目覺むる心地す...
大町桂月 「千葉夜行記」
...優(やさ)まみの日ざしは頓に日曇(ひなぐも)り...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...7.新しきは頓に擡頭して其の勢衝るべからず...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...三十二程なく病苦は熱の下降と共に頓に薄らいだ...
高濱虚子 「續俳諧師」
...頓に盛んになったと云ってよい...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...頓に経済連盟あたりで評判が悪くなって来たのである...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...この十日間程で頓に出揃うことになった...
戸坂潤 「社会時評」
...威力を頓に加えるに至ったのは全くここに由来するだろう...
戸坂潤 「読書法」
...夜九時頃微雨あり涼風頓に生ず...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...吾妻橋(あづまばし)両国橋(りやうごくばし)等の眺望は今日(こんにち)の処あまりに不整頓にして永代橋(えいたいばし)に於けるが如く感興を一所に集注する事が出来ない...
永井荷風 「水 附渡船」
...頓に索莫となった身辺を顧みて...
中島敦 「妖氛録」
...幾十個の隧道を出入して鹽山附近の高原を行くに心境頓に豁然たるを覺ゆ甲斐の國は青田の吉國(よくに)桑の國唐黍(もろこしきび)の穗につゞく國古屋氏のもとにやどる矚目二首梅の木の落葉の庭ゆ垣越しに巨摩(こま)の群嶺に雲騷ぐ見ゆこゝにして柿の梢にたゝなはる群山こめて秋の雲立つ九月一日...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...次に建長の頃より東國に頓に勢を得た禪宗の傳播は...
原勝郎 「鎌倉時代の布教と當時の交通」
...爰に頓に國會を開て...
福沢諭吉 「帝室論」
...九月、瑞西に歸りしも、健康頓に衰へ、ヴァルモンの療養所に入る...
堀辰雄 「リルケ年譜」
...屋敷を整理整頓に保ち...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...このカーテンの大破のため館の景情頓に荒涼...
正岡容 「山の手歳事記」
...しかし先刻から顛倒(てんとう)している心気は頓に鎮まらず...
山本周五郎 「其角と山賊と殿様」
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