...腸管嵌頓による破裂のさいに下剤を与えるのが危険であることをケルススが知っていたことは興味深い...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...さるを思へば、そのはじめ、かゝる重き編輯の命を、おふけなくも、いなまずうけたまはりつるものかな、辭書編輯の業、碩學すらなやめるは、これなりけりと思ひ得たるにいたりては、初の鋭氣、頓にくじけて、心そゞろに畏れを抱くにいたりぬ...
大槻文彦 「ことばのうみのおくがき」
...頓に其の面目を革めぬ...
大町桂月 「金華山」
...頓に目覺むる心地す...
大町桂月 「千葉夜行記」
...優(やさ)まみの日ざしは頓に日曇(ひなぐも)り...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...7.新しきは頓に擡頭して其の勢衝るべからず...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...主に文学の世界で最近頓に著しくなって来たものがこの傾向であることは前に述べた...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...「文学」としての文学が頓に復興して来たかである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...伊藤侯は二三年以來頓に健康に異状を呈し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...伊藤侯は二三年以来頓に健康に異状を呈し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...室の掃除や整頓に当っていたし...
豊島与志雄 「波多野邸」
...流水は文明化されなかつた江戸時代の整頓に對する追慕の聲を放つた...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...夜九時頃微雨あり涼風頓に生ず...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...吾妻橋(あずまばし)両国橋(りょうごくばし)等の眺望は今日の処あまりに不整頓にして永代橋におけるが如く感興を一所に集注する事が出来ない...
永井荷風 「日和下駄」
...五十に近づくと肉体は頓に衰え...
野上豊一郎 「レンブラントの国」
...尚また震後頓に涌水鈍りたる旧井戸を埋め...
牧野信一 「鏡地獄」
...――Kの家は、非常な老舗なのだが地震後は、家運頓に衰へて、嘗て十数人の職人が常に店先で花々しく製造に従事してゐたにも係はらず、何時か彼が一度前を通つた時に見たら、Kが、三四人の職人と一処になつて大俎の前に立つて、専念勇ましい音頭を執りながら、巧みにカマボコを叩いてゐた...
牧野信一 「貧しき日録」
...彼の物ぐさと整頓には不得手な性質をよくあらわしていた...
吉川英治 「私本太平記」
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