...その右手の頑丈(がんじょう)な踏み心地(ごこち)のいい階子段(はしごだん)をのぼりつめると...
有島武郎 「或る女」
...お前たちの頑是ない驚きの眼は...
有島武郎 「小さき者へ」
...法外な賃金を強請(ゆす)って頑(がん)として動かぬ...
押川春浪補 「本州横断 痛快徒歩旅行」
...凍りついた雪は頑強にその抵抗を継続した...
石川欣一 「針の木のいけにえ」
...「先刻――一発で殺したのか」「一発で殺しました」「何とか言ったか」「何も言いません」頑(かたくな)な口調であった...
梅崎春生 「日の果て」
...末女は、まだ頑是なく、見舞にくれたる桃を食ひながら、いづれも打首にせらる...
大町桂月 「宗吾靈堂」
...若い頑強の肉体を...
太宰治 「花吹雪」
...だが頑固な岩がある...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...それとマストの前にはマドロス君が頑張っている...
中里介山 「大菩薩峠」
...これも十年ばかり前に、朋輩(ほうばい)と仲違(なかたが)いをして、浪人をしたという話です」「人相を聞いたか」「勇之進は薄あばたで、頑固で高慢な、醜男(ぶおとこ)だったそうですよ」「なるほどそいつは面白そうだ、――行ってみようか、八」平次は立上がりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――道具の話をすると銀次は眼の中まで優(やさ)しくなる」平次は頑固(ぐわんこ)に首を振るのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...博士のほうはなぜ頑固な沈黙を守りつづけたのだろう...
久生十蘭 「泡沫の記」
...書類や、地図や、さまざまの図表、六分儀、クラウゼン式測深器、バフマン氏気圧計、猟銃、携帯電灯、鉱山用のハンマーと小鶴嘴(こつるはし)、罐詰、刻み煙草、雑多な書籍、そんなものを背にして、肩幅の広い、頑丈な、六尺一寸のヤロスラフスキー博士が掛けている...
久生十蘭 「地底獣国」
...「ヘンリー、頑張つて呉れ、お前を今年のレギュラアに選んだといふのは、繰り返して云ふけれど、お前がたゞ一個の日本人として、諸方から好奇の眼を集めてゐるのを秘かに利用したわれわれの策戦なんだよ、日本人といふ事柄だけが、お前を勇士にもりたてゝゐるんだぞ――選手としての力量ぢやないんだよ...
牧野信一 「サクラの花びら」
...そして頑固な・意地の悪い・圧制的な・論調に転ずる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...これも栄二の頑固な言い分がとおったのであった...
山本周五郎 「さぶ」
...首を斬らん」頑として...
吉川英治 「三国志」
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