...順当な進行を遂げる人は幸福だ」「進行を遂げるならよいけれど...
伊藤左千夫 「浜菊」
...西洋の方は順当な方向を辿って今日に到達したのであり...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...大体順当な経過であると云っておられるのですが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...この論文は彼の方法論の順当な延長に外ならないからである...
戸坂潤 「科学方法論」
...内心の喜びである――健全な順当ななごやかな生活の喜びである――自分の活動力を有益に使ったという喜び...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...幸内を別宅の方へやって養生させたいと言うのは順当な話ではないか...
中里介山 「大菩薩峠」
...ここまで運命が吹きつけてくれたもんだから、運命に吹き払われるまでは、ここにいるのが、一番骨が折れなくって、一番便利で、一番順当な訳だ...
夏目漱石 「坑夫」
...順当ならざるなり...
日野強 「新疆所感」
...順当なら、正確に評価して、出版します...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...観音崎まはりの人々はバスの便を得るのが順当なのであるが...
牧野信一 「或るハイカーの記」
...現在の私の心域に照しても順当なのだが...
牧野信一 「鱗雲」
...よろしく斯る古めかしい田舎者の小説などは弾劾すべきが順当ならむといふ冷笑の風が吹きまくつてゐた...
牧野信一 「喧嘩咄」
...然し彼は此場合順当な男としての恍惚にも浸り得た...
牧野信一 「坂道の孤独参昧」
...猿山などという部落づたいに龍巻村へ向うのが順当なのであるが...
牧野信一 「ゼーロン」
...やはり小説の勉強としては一番順当なものであり...
牧野信一 「浪曼的月評」
...順当なのでございまする」呉羽之介は黙ったまま冷たくお春を眺めています...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...死(し)は順当な流転だ...
與謝野寛 「南洋館」
...日本人の側における順当な精神開展の一段階であったことは認めなくてはならぬ...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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