...田島先生が飄然(ひょうぜん)としてこの南海の楽園に再来されんことを祈るのである...
伊波普猷 「「古琉球」自序」
...僅(わず)かばかりの身の廻りのものを友の家に預けて飄然として放浪の旅に上った...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...飄然として清国漫遊の途に上りたる間に...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...飄然(ひょうぜん)として東京にさまよい来(きた)ったと云う...
永井荷風 「枇杷の花」
...本島人も知らないところへ行って死ぬ」飄然と去ってゆく頭目の後ろ姿を一族の誰もが言葉もなく見送っていたが...
中村地平 「霧の蕃社」
...それから一年ほどして彼はまた飄然(ひょうぜん)として上京した...
夏目漱石 「行人」
...道也はまた飄然と九州を去った...
夏目漱石 「野分」
...なに?」「飄然と云うのはね...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...飄然駆け落ちの旅に出発したジェルメーヌ後家その人であったというのは...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...生計の一点においてはただ飄然(ひょうぜん)として日月(じつげつ)を消(しょう)する中に...
福沢諭吉 「成学即身実業の説、学生諸氏に告ぐ」
...リルケは一人飄然と西班牙に旅した...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「トレドの風景」
...――(その一節……)……蹇としてひとり立ちて西また東すあゝ遇ふべくして従ふべからずたちまち飄然として長く往き冷々たる軽風にのる――――と...
牧野信一 「バラルダ物語」
...まったく飄然(ひょうぜん)です...
吉川英治 「江戸三国志」
...飄然(ひょうぜん)...
吉川英治 「三国志」
...飄然(ひょうぜん)...
吉川英治 「三国志」
...この家(うち)へとまって飄然(ひょうぜん)と去(さ)ったという妙(みょう)な老人というのこそ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...――そして飄然(ひょうぜん)と...
吉川英治 「新・水滸伝」
...ニコルは再び飄然とプラスビイユを訪れた...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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