...飄然(へうぜん)として祖国を去つて巴里(パリー)に入るや...
石川啄木 「閑天地」
...僅(わず)かばかりの身の廻りのものを友の家に預けて飄然として放浪の旅に上った...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...「飄然、姿を消した新生寺住職、天光教の奥書院にて割腹す」私はそれを横眼で読んだ...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「むかでの跫音」
...飄然(ひょうぜん)と立ち去って芭蕉(ばしょう)などのように旅の生活でもしたら...
太宰治 「庭」
...飄然(ひょうぜん)と身を飜(ひるがえ)して僕等より先に行ってしもうたりして」「ほんに...
谷崎潤一郎 「細雪」
...飄然(ひょうぜん)と旅をして来た浪士体(てい)の精悍(せいかん)な男が一人...
中里介山 「大菩薩峠」
...油断のならない世の中だからね」と飄然(ひょうぜん)とふわふわした返事をする...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...なに?」「飄然と云うのはね...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...飄然(へうぜん)として増田屋を去つてしまつたのは一と月ほど後のことでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それこそ飄然(ひょうぜん)と...
林芙美子 「新版 放浪記」
...飄然(ひょうぜん)と小倉を去った...
森鴎外 「二人の友」
...半白の頤(あご)ひげをなびかせて飄然と来たり...
山本笑月 「明治世相百話」
...正木先生がどこからともなく飄然(ひょうぜん)と参列しに来られたのです...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...よい見せしめじゃ」鐘巻自斎が小野忠雄の門から飄然(ひょうぜん)と出て行くと...
吉川英治 「剣難女難」
...――そして飄然(ひょうぜん)と...
吉川英治 「新・水滸伝」
...飄然(ひょうぜん)として見えなくなったり...
吉川英治 「親鸞」
...四国屋の寮からいずこともなく飄然(ひょうぜん)と立ち去ったのは……後の話...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...ニコルは再び飄然とプラスビイユを訪れた...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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