...身體を洗ふ前に先づ洗濯すべきものを順々に重ねて置いて...
海野十三(佐野昌一) 「南太平洋科學風土記」
...」と、小判十枚ならびに包紙を客に押しつけ、客はいちいちその小判の重さに驚き、また書附けの軽妙に感服して、順々に手渡し、一句浮びましたという者もあり、筆硯(ひっけん)を借りてその包紙の余白に、貧病の薬いただく雪あかり、と書きつけて興を添え、酒盃(しゅはい)の献酬もさかんになり、小判は一まわりして主人の膝許(ひざもと)にかえった頃に、年長者の山崎は坐(すわ)り直し、「や、おかげさまにてよい年忘れ、思わず長座を致しました...
太宰治 「新釈諸国噺」
...それに順々に十両ずつばらりばらりと投げ入れて百両...
太宰治 「新釈諸国噺」
...あんまり暗うなりませぬうちに」外の三人の首に対しても順々に祈りを捧げたあとで...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...それはあらゆる創造者にたいして無力な者どもが順々に使用していったもので...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...小野さんは自分の手元から半切れを伝わって机掛の白く染め抜かれているあたりまで順々に見下して行く...
夏目漱石 「虞美人草」
...私のお隣の江守(えもり)君から順々にお話を願います」伯爵海蔵寺三郎は...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...上から順々に子供が見えなくなって行くところをみると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...抵抗できなくなっている瀕死の兵隊を順々に片付けていった...
久生十蘭 「ノア」
...一人で順々にゆつくりと考へれば屹度思ひつく……」と迷惑さうに口を尖らせて横を向いた...
牧野信一 「鱗雲」
...順々に彼等の生々とした姿を眺めてゐるだけだつた...
牧野信一 「競馬の日」
...そこで外の鳥は残りの乏しい水で順々に浴びなくてはならぬやうになる...
正岡子規 「墨汁一滴」
...三人隣の方から順々に伝へて来たのだ...
正岡子規 「墨汁一滴」
...みんな順々にこゝに出て歌ふんだ...
宮沢賢治 「かしはばやしの夜」
...順々に出させたとかいうことである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...順々に帯に手をかけて繋(つな)がり...
柳田国男 「こども風土記」
...順々に最後の大石瀬左衛門の切腹が終ったのは...
吉川英治 「べんがら炬燵」
...彼の胸には、紛雑(ふんざつ)した事件が、もつれ糸を整理するように、順々に、解けて行った...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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