...「それでは始めていただきます」そうおぬいさんが凛々(りり)しく響くような声でいって...
有島武郎 「星座」
...ブンと響くような大(おおき)な声を出したら...
泉鏡花 「婦系図」
...地に響くような波の音が...
伊藤左千夫 「浜菊」
...室じゅうというよりもむしろ家じゅう震え響くような恐ろしい音をさせて戸を閉めてしまった...
大杉栄 「獄中記」
...このアルベール君は三町四方に響くような大声で「ささやく」ことであろう...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...それにはもう少し誰にも分かりやすい言葉で誰の頭にもぴんと響くようなものを捕えて来るのが捷径(しょうけい)ではないかという気がしますが如何でしょうか...
寺田寅彦 「御返事(石原純君へ)」
...こう妙に胸に響くような心地(こころもち)がしましてね――それはこの書(ほん)にも符号(しるし)をつけて置きましたが――それから知己(しるべ)の宅(うち)に越しましても...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...再び彼の耳もとで響くような気がしたのだ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...頭のしんに響くような痛さになっていた...
豊島与志雄 「溺るるもの」
...」遠くから響くような声だった...
豊島与志雄 「未来の天才」
...打てば響くような政治ではありませんでした...
中里介山 「大菩薩峠」
...向うの端からこっちの果(はて)まで響くような声を出して始終(しじゅう)げえげえ吐いていたが...
夏目漱石 「変な音」
...町内中の新漬(しんづけ)の味に響くようなダミ声で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「冷たい心にも響くような何かがあるものなんだが...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...下腹に響くような鋭い銃声が起り...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...この良心の基礎から響くような子供らしく意味深げな調を聞けば...
ホフマンスタアル Hugo von Hofmannsthal 森鴎外訳 「痴人と死と」
...見物人たちの耳に数日鳴り響くようなものすごい爆発がして...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...近所じゅうへ響くようなこえで日和のあいさつなどをする男だった...
山本周五郎 「日本婦道記」
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