...かーんかーんという音は響く...
海野十三 「暗号音盤事件」
...いつになくきんきんとするどく響く...
海野十三 「怪星ガン」
...ただぱあんというのだけがはっきりと響く...
大杉栄 「獄中記」
...ぽかぽかと響くのであった...
徳田秋声 「仮装人物」
...死ぬ覚悟で、働く!)と、思った時「判らぬか」「はい」「莫迦(ばか)っ」その声は、達人の気合と同じように、頭の中へ、胃の中へ、鉄刀を突き通すように、鋭く響くもので、同時に一つの力として、身体を、圧倒するようにも響くのであったし、身体も、心も、ちぢみ上って、固くなる鋭さをもっていた...
直木三十五 「南国太平記」
...打てば響くほどの返事がないのが...
中里介山 「大菩薩峠」
...時たま堡礁の外の濤(なみ)の音が微(かす)かに響くばかり...
中島敦 「環礁」
...自分の声が何となく澄んで響くようだった...
中谷宇吉郎 「雪今昔物語」
...変に響くでしょうけれども...
夏目漱石 「行人」
...腑(ふ)の抜けた勢のない声が無意味に響くので...
夏目漱石 「琴のそら音」
...会話が切れるたびに静かな里の端(はじ)から端までかあんかあんと響く...
夏目漱石 「二百十日」
...打てば響くというようになって下さい」と...
原民喜 「忘れがたみ」
...こんな表現だと奇妙に響くし誤解もされるな...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...靴音がやけに響くからだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...斯んなに呟く自分の声が始めて自分の耳にはつきりと響くのを沁々と感ずるのであつた...
牧野信一 「沼辺より」
...それが何んなに澄み渡つて響くことだらう...
牧野信一 「まぼろし」
...千鶴子と別れる矢代の淋しさなど久慈にはもうあまり響くことではなかった...
横光利一 「旅愁」
...強烈な刺激を好む近代人の心にどうして響くか...
和辻哲郎 「院展日本画所感」
便利!手書き漢字入力検索