...今や輪転機が轟々として鳴り響く新聞社の窓から...
石川欣一 「可愛い山」
...じりじりと響くように思って...
泉鏡花 「浮舟」
...鳴るユラの海峽の海中の岩に觸れて立つている海の木のようにさやさやと鳴(な)り響く...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...はつきりと耳に響く……私は以前何かの基礎だつたらしい...
薄田泣菫 「飛鳥寺」
...霞の底に響く法性寺(ほふしやうじ)の鐘の聲...
高山樗牛 「瀧口入道」
...どんなにいやらしく響くか...
太宰治 「「晩年」に就いて」
...あかつきの声が心の中から響く...
種田山頭火 「行乞記」
...その外にまだなんだか胸に響くような鋭い喜びと悲しみの念が湧いて来る...
寺田寅彦 「森の絵」
...しきりと幹を叩いている――折り重なって空山に響く...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...もし彼らの胸に響くような大きな音で...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...自分の手柄(てがら)のなるべく重く響くように...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...陰気な空気を割(さ)いて鋭どく往来に響く下の方へ降りて行った...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...稻妻(いなづま)のやうに此方の心に響くものだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...高輪中に響くほどの騒ぎをおっ始める人ですから」「外に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...深いところから響くでしょう」「なるほど...
久生十蘭 「魔都」
...それが何んなに澄み渡つて響くことだらう...
牧野信一 「まぼろし」
...悲しみの静寂の裡に思い深く二つの音は響く...
宮本百合子 「悲しめる心」
...それだけ意味が強く響くような気がした...
夢野久作 「暗黒公使」
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