...早く御草鞋(おわらぢ)を持つて来さつし...
芥川龍之介 「鼠小僧次郎吉」
...草鞋(わらじ)も代りを持たず...
大町桂月 「層雲峡より大雪山へ」
......
種田山頭火 「行乞記」
...あんまり歩いたので(草鞋を穿いて歩くのには屈托しないが...
種田山頭火 「行乞記」
...その草鞋を、脱いでな」「降りろ、小太郎」月丸は、杉木立の中の、しめった草の中へ立って「隼人の名の汚れを、知らぬか...
直木三十五 「南国太平記」
...乗客の中には三人連(づれ)の草鞋(わらじ)ばき菅笠(すげがさ)の田舎ものまで交(まじ)って...
永井荷風 「深川の唄」
...途中は川越まで汽車であつたから實は草鞋の底も汚れないので少し極りが惡い位であつた...
長塚節 「開業醫」
...歩いて/\底が拔けて足のうらが痛くなつてならぬまでは此の草鞋は穿き通して見たいやうに思ふ...
長塚節 「佐渡が島」
...喜太郎は久し振りで草鞋(わらぢ)の夜なべを休んで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...三日前に草鞋を脱いだ時...
長谷川伸 「沓掛時次郎 三幕十場」
...草鞋が何百何千足(そく)も貯えてあったものと見える...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...金剛杖(こんごうづえ)に草鞋(わらじ)ばきの私たちを...
別所梅之助 「雪の武石峠」
...はたこなたへとしるべするにやあらんと草鞋のはこび自ら軽らかに箱根街道のぼり行けば鵯(ひよどり)の声左右にかしましく我なりを見かけて鵯(ひよ)の鳴くらしき色鳥の声をそろへて渡るげな秋の雲滝をはなれて山の上病みつかれたる身の一足のぼりては一息ほっとつき一坂のぼりては巌端に尻をやすむ...
正岡子規 「旅の旅の旅」
...○高雄市商工館所蔵広東(カントン)系本島男子用布鞋(ぬのぐつ)これは面白いものだ...
柳宗悦 「台湾の民藝について」
...「ちんば山の神の片足草鞋」という諺があるそうであります...
柳田國男 「日本の伝説」
...草鞋(わらじ)ばきの足で相手の顔や胸を踏みにじり...
山本周五郎 「さぶ」
...草鞋(わらじ)の緒(お)など解(と)かせていると...
吉川英治 「剣の四君子」
...麻鞋(あさぐつ)の足ごしらえも軽快に...
吉川英治 「新・水滸伝」
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