...帰りついた玄関の靴脱(くつぬ)ぎ石の上には岡の細長い華車(きゃしゃ)な半靴が脱ぎ捨てられていた...
有島武郎 「或る女」
...細長い路地に、両側を(かなめ)かなにかの生籬にしてあるのはいゝとして、狭い靴脱から、もう縁板がいやに拭き光りがしてをり、廊下を踏んでゆくと、茶黒い光沢(つや)を帯びたものが韈(くつした)を吸ひとるやうにひつぱるのである...
飯田蛇笏 「薄暮の貌」
...義雄と共に靴脱ぎへ降りた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...その目が飛び出たのかと思はれるほどやせてゐる顏を義雄は見ない振りでつか/\と靴脱ぎをあがつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...渠は靴脱ぎの土を右足の下駄で蹴つたが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...義雄はいつもの通り默つて靴脱ぎをあがり...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...靴脱ぎのそばに立つて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...玄関の靴脱ぎの所と...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...讓は靴脱(くつぬ)ぎへあがってそれから上へあがった...
田中貢太郎 「蟇の血」
...屋根のない門をはいって突き当たりの玄関の靴脱(くつぬ)ぎ石は...
寺田寅彦 「夏目漱石先生の追憶」
...靴脱(くつぬ)ぎの上にあった下駄も取り込んだらしく...
徳田秋声 「足迹」
...短篇小説靴脱稿...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...靴脱(くつぬぎ)へ降りる事も出来ない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...小波邸の靴脱ぎには...
野村胡堂 「胡堂百話」
...靴脱のところで跳ねまわりながらいいました...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...十二三尺もあらうかといふ理想的靴脱石をめつける...
長谷川時雨 「家」
...そうして靴脱(くつぬ)ぎ石(いし)の上に鋏の大きな蟹が死んでいるのを見ると...
宮原晃一郎 「椰子蟹」
...靴脱ぎなさいよ...
横光利一 「旅愁」
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