...青筋出して肝癪(かんしゃく)起した二葉亭の面貌(めんぼう)が文面及び筆勢にありあり彷彿して...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...政治家の面貌を見て彫刻的昂奮を感ずる事はめったにないのだが...
高村光太郎 「自作肖像漫談」
...賢愚おしなべて哀れはかない運命の波に浮沈する盲亀の面貌である...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...美しい面貌ではない...
太宰治 「めくら草紙」
...ゴリラの醜悪なあの面貌を恐れるのか...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...見るからに独逸式面貌の...
谷崎潤一郎 「細雪」
...然らば此奇異(このきい)なる面貌は何を示したるものなるか...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...不幸にも女子の気に適(かな)う面貌があるが...
イワン・ツルゲーネフ Ivan Turgenev 二葉亭四迷訳 「あいびき」
...文化的面貌・文化的骨相を示す...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...之とは殆んど全く異った面貌の下に現われる...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...されど此(かく)の如く死したる典型の中(うち)歌麿はその技術の最も円熟したる時代にありては全く不可思議なる技能を以て能(よ)く個人の面貌の異なる特徴を描出(えがきいだ)し見るものをしてしばしばかの動(うごか)すべからざる典型の如何(いかん)を忘却せしむる事あり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...直接お客の面貌(かお)を見知った後お千代のこれに対する様子をはっきり窺(うかが)い見る事を得たのは今度始めて妾宅へ引移ってからの事であった...
永井荷風 「ひかげの花」
...一夜にしてその面貌(めんぼう)を改めてしまった...
中谷宇吉郎 「『西遊記』の夢」
...また物理学なども全くちがった面貌をとるようになるであろう...
中谷宇吉郎 「千里眼その他」
...それと同じ面貌を保ちつゞける私の...
牧野信一 「文学とは何ぞや」
...峻厳な面貌であつたやうである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...常に美しいとばかり思っていた面貌の異様に変じたのに驚いて...
森鴎外 「渋江抽斎」
...まるまるその面貌を改めてはおるまい...
柳田國男 「地名の研究」
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