...諸君に対しことさら面目ない次第です...
有島武郎 「小作人への告別」
...僕が面目ないわけだから――」「いや」と...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...私も使者に立った役目が仕終(しおお)せられないので岡倉さんに対しても面目ないが……それでは...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...」「ええ面目ない...
太宰治 「失敗園」
...鳥羽は「面目ない次第だがかう云ふ事になつた」と悉(くは)しく話してくれたのであるが...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...あんな性格は尋常の手段じゃ直せっこない」「しかし……」「君が面目ないと云うのかね...
夏目漱石 「虞美人草」
...「あれッ」斬られたのは、佐の市ではなくて、刃の下へ飛込(とびこ)んで来た妾のお元、「お兄様、面目ない、――私はお前の妹のお元、悪人の手に誘拐(かどわ)かされて、心にも無い妾奉公、親の讐(かたき)とも知らずに此奴(こやつ)に身を任せました、兄上様許して――」「何? 妹、お元? お前は此処(ここ)に居たのか、どれどれ、側へ寄って触らせて見せろ、お元ッ」「お兄様、私ア斬られました、――お前の身代りに――本望、お詫びはあの世で――」「何? 斬られた? 妹ッ」盲と断末魔の女と、探り寄り探り寄り、血潮の中に犇々(ひしひし)と掻い抱(いだ)きます...
野村胡堂 「禁断の死針」
...さすがに面目ないと思ったものか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「この一條は拙者畢生(ひつせい)の過ち、人手に掛つて相果てた妻に對しても、面目ない...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...さすがに面目ない樣子です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...これは面目ないことになった」伝兵衛は...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...いささか面目ない...
山本笑月 「明治世相百話」
...面目ない話じゃが聊か身に覚えのない事じゃまで……」「成る程……御尤(ごもっと)も様で……」「しかし迂濶に相手はならぬ...
夢野久作 「斬られたさに」
...面目ない種類のものでした...
夢野久作 「所感」
...足利どのの先の度量にたいしても面目ない...
吉川英治 「私本太平記」
...じつは面目ない次第だが」彼は...
吉川英治 「新・水滸伝」
...実は尊い修行であったかもわかるまいが」「面目ない」「……オオ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...「取りみだして、面目ない...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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